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【特集】長屋を切断!?壁はブルーシートで覆われて... 業者からの立ち退き要求に住民困惑

10/22(火) 15:10配信

MBSニュース

大阪市生野区の古い住宅が密集するエリアで「立ち退き問題」が起きています。新たな地主となった業者から立ち退きを迫られる住民たち。棟続きの長屋を切断する工事が行われるなど不安な日々を送っています。

長屋を切断して真ん中2軒を取り壊し

今年8月、大阪市生野区で長屋の一部を取り壊す工事が進められていました。この長屋の一番端の家に妻と暮らすAさん(75)は、突然始まった工事に不安を隠せません。実際にご自宅に伺うと、外から「ドンドン」「ギー」といった音が聞こえてきました。

「何か切っているところを外しているような音ですね、切ったところを金槌で抜いているというか。切ってどうもなければいいが、今まで4軒長屋としてあったわけですけど、4軒のうちの真ん中の2軒が切られると、はっきり言って支えがなくなるという形になります。」(Aさん)

長屋は4軒が連なっていましたが、空き家だった真ん中の2軒が取り壊されることになりました。一体なぜ、こんなことになってしまったのでしょうか。

「土地を購入」するか「立ち退く」かを迫られ…

Aさんは今から約50年前、近くに住む地主から土地を借り受け、念願の自宅を購入しました。この一帯の土地や建物は1人の大地主が所有していましたが、地主は3年前、そのほとんどを大阪市内に本社を置く不動産業者に売却しました。その後、350世帯以上の住民が、新たな地主となった不動産業者から立ち退きなどを迫られたといいます。Aさんも業者から土地を購入するか、立ち退くか、どちらかを迫られたといいます。業者が提示した土地の価格は500万円でした。

「もう頭ごなしに(土地の価格は)500万円だと。それで嫌やったら出てくれと(言われた)。今さらローンを組んで買うことも年齢的に不可能ですし。だからここでずっとおりたいというのが本来の考え方ですね。愛着もそこそこありますし、地元に住んでいますと。」(Aさん)

突然の工事開始に住民は憤慨

土地を買い取るかどうか悩んでいたところ、今年7月になって業者から一通の書類が届きました。

「壁切り離しの図面お送りします。ご確認の程宜しくお願いします。」(不動産業者から届いた書面より)

送られたきたのは長屋を切り離した後の図面だけで、詳しい説明は何も書かれていませんでした。そして、この約1か月後の今年8月、突然、工事が始まったのです。

「朝、土曜日ですからゆっくり休んでいたんです。午前7時45分くらいに家に直接電話がありまして、『これから隣の家を解体させてもらいます』ということで。私が一番憤慨するのは、事前に相談とか書面で取り交わしをせずに強行にやれるものかということに対して。一番腹が立つのはそこなんです。」(Aさん)

工事による騒音や振動がいつまで続くのか、業者からの説明は一切なかったといいます。

Q気になりますか?
「壁がバタッ隣の方に抜けていくことはないと思いますけど、やはり音がすると不安ですね。」(Aさん)

結局、工事が終わったのは約2週間後のことでした。

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最終更新:10/22(火) 15:10
MBSニュース

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