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現場写真整理サービス開始 残業削減に効果・小田島組【岩手】

10/22(火) 10:06配信

岩手日日新聞社

 土木建設業の小田島組(本社北上市和賀町竪川目、小田島直樹社長)は同業者向けに、工事現場の写真整理サービス「カエレル」の提供を始めた。ITを駆使し、各現場の写真整理業務を1カ所で請け負う仕組み。従業員は現場に集中でき、残業削減や働き方改革に寄与する画期的な取り組みで、同社は全国に広げていく考えだ。

 建設業界では従業員が日中に現場で作業後、夕方以降残業で内業し、写真整理に当たるケースが多かった。同社は5年ほど前から、各現場の工事写真整理を本社で一括しパソコン処理する体制に改善。現場作業員の残業時間大幅削減につながり、現場業務に集中できるようになったという。

 同社は2015年度から毎年10人前後の従業員を採用し18、19年度は新卒14人ずつが加入。女性も多く採用した。本社では経験豊富な現場代理人出身者がリーダーとなり、ベテランよりもITに明るい若年社員がパソコン処理を担っている。菅原好貢執行役員営業本部部長(44)は「失敗もあったが試行錯誤しながらシステムを構築した。若手も育ってきている」と話している。

 システム導入により、現場も従来より少ない人員配置が可能になったという。小田島社長(55)は「新しい工事を積極的に取りに行けるようになり、会社全体の売り上げアップにつながった。残業が少ないことで若い社員も入ってきて、定着している」と好循環を強調する。

 工事写真整理に困っている全国の同業者にもこの成功事例を広げようと、9月から文字通り現場従業員が早く帰れるよう「カエレル」サービスを始めた。各現場では、撮影データを専用パソコンに取り込むだけ。小田島組の従業員はそれらのデータを管理図表に整理し、電子納品データの加工までを担う。遠隔地もビデオ会議などでやりとりしている。

 現在、遠くは滋賀県の業者を含む県内外の10社、20カ所ほどの現場でサービスを提供。年内には全国70現場の導入を目指す。

 同社は一定の現場経験を踏まえた上でこうした内業作業に当たる「建設ディレクター」が、貴重な戦力となっている。小田島社長は「子育て中の女性にも長く働いてもらえるよう、将来的には在宅ワークに広げたい」と構想を描く。

最終更新:10/22(火) 10:06
岩手日日新聞社

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