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高速道SAPAの忘れ物に効果絶大? トイレに「巨大カギ」を設置した理由とは

10/22(火) 7:30配信

くるまのニュース

巨大な個室トイレのカギがもたらす意外な効果とは

 上下線合わせて1日に数万人が訪れる高速道路のSA・PA(サービスエリア・パーキングエリア)では、毎日多くの忘れ物が発生しています。とくに多いのがトイレの個室内で、忘れ物として携帯電話と財布が同じくらい多いとのことです。

普通のカギよりかなりデカい!? トイレの「忘れ物防止トレイ」全容を画像で見る(11枚)

 そんななか、これらの忘れ物を防止する画期的な「忘れ物防止トレイ」が話題になっています。いったい、どんなものなのでしょうか。

 筆者(加藤久美子)が、今年(2019年)8月半ばに山口県の実家へクルマで帰省する途中のこと。山陽自動車道奥屋PAのトイレに入って鍵を掛けようとしたとき、その鍵がとても大きいことに気づきました。「大きなカギだなあ」と思って左に回してみたら、なんと鍵だと思っていたプレート状のものは、「小物を置くトレイ」でした。

「小物置き Accessories Tray」と書かれたプレートには耐荷重1kgと記されており、スマホや財布のイラストが描かれていました。プレートのデザインは、高速道路ICの標識と同じ緑色で雰囲気も似ています。遊び心もあり、なによりアイデアが素晴らしいです。
 この上にお財布や携帯電話を置いておけば、トイレから出るときに必ず鍵を開けるわけですから、絶対に忘れることはありません。

 筆者がよく利用する東名高速道路や新東名高速道路のSA・PAでは見かけたことがなかったので、NEXCO西日本が開発した画期的なアイデアグッズかと思ったのですが、その後、何か所か訪れたNEXCO西日本管轄のSA・PAでは、同様のカギに再会することはありませんでした。

「このトレイは忘れ物防止に絶大な効果をもたらしているに違いない」と思い、調べてみたところ、トレイを開発したのはなんと、NEXCO西日本でもNEXCO中日本でもなく、山陽自動車道から遠いNEXCO東日本北海道支社の室蘭管理事務所であることがわかりました。

 東日本高速道路株式会社(NEXCO東日本)北海道支社総合企画部広報課の担当者に、開発に至った経緯を聞きました。

――素晴らしく画期的な忘れ物防止トレイですが、開発のきっかけは?

 忘れ物を確実になくすために「トイレでの一連の動作のなかで、利用者全員が『最後に鍵を開ける』こと」に着目し、カギに荷物棚を設置することを考えました。高速道路のSA・PAでは、大きな荷物を持つというより、スマホや財布のみを持って利用されるお客さまが多いのです。

 事実、トイレの個室内の忘れ物も小物類が約6割を占めていました。そこで、スマホや財布(長財布)を安定して乗せられる大きさが必要と考え、現在の大きさに決定しました。プレートの素材はSIAA(抗菌製品技術協議会)認証の抗菌仕様となっており、指紋が付きにくい仕上げになっています。

――現在の形になる前に、なにかほかにアイデアはあったのでしょうか?

 当初は試作品として樹脂製(プラスチック製)・ステンレス製を作成しましたが、サービスエリアに試験設置し、経過観察中に不具合が出てしまいました。樹脂製(プラスチック製)は素材が柔らかくトレイが根本から割れてしまい、ステンレス製は素材が重すぎて鍵にガタツキが生じてしまいました。

 そこで、比重が小さいアルミ製を試作したところ一定の効果が得られたためアルミ製に決定したという経緯があります。決定に至るまでの課程では20万回の鍵の開閉試験を行ったのですがこちらも見事クリアできました。

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最終更新:10/25(金) 12:21
くるまのニュース

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