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谷川雁「原点が存在する」 「瞬間の王」は死んだのか 【あの名作その時代シリーズ】

10/23(水) 18:15配信 有料

西日本新聞

夕暮れ時の不知火海。谷川雁が幼年期に眺めていたこの原風景が抽象的なイメージである〈原点〉に反映しているのだろうか

 「あの名作その時代」は、九州を舞台とした作品、または九州人が書いた著作で、次代に残すべき100冊を選び、著者像や時代背景、今日的な意味を考えながら紹介するシリーズです。西日本新聞で「九州の100冊」(2006~08年)として連載したもので、この記事は07年10月21日付のものです。

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 クマのようにいかつい男が、彼について話すときは優しい目になった。

 「雁さんに会わなかったら、日本と日本語にこんなにかかわることはなかった」

 作家、C・W・ニコルさん(67)は一九七〇年に谷川雁と初めて会った。谷川は当時、語学教育会社の役員。ニコルさんは職を求めてその会社を訪ねた。そこに「背が高く、ダンディーな、頭がきれそうな、でも威張ってる男」がいた。「何だ、こいつ」と思ったのが第一印象だったが、その後、意気投合する。二人は宮沢賢治の童話の翻訳などに取り組み始めた。

 「一つの単語をあれにしようか、これにしようかと議論し、それだけで一日が終わる日もあった。それくらい言葉へのこだわりがすごかった」。ニコルさんは、そうした共同作業を通じて谷川から日本語を吸収し、現在の作家としての礎を築く。「僕の人生に一番影響を与えた人。でも講演会で詩人の谷川さん、と話すと、多くの人が、ああ俊太郎さんって言う。寂しいです」 本文:2,922文字 写真:1枚

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西日本新聞

最終更新:10/23(水) 18:15
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