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シンガポール航空のA380新仕様、1月にも成田へ

10/23(水) 12:08配信

Aviation Wire

 シンガポール航空(SIA/SQ)の新しい日本支社長に就任したウォン・テックフイ氏が都内で報道関係者向けに説明会を開き、同社の取り組みなどを語った。

 シンガポールのチャンギ国際空港を拠点とする同社の日本路線は、自社運航の羽田と成田、中部、関西、福岡と、子会社のシルクエアー(SLK/MI)による広島の5都市6空港に、週80往復が乗り入れる。冬季には新千歳へ季節定期便を運航するほか、成田からはロサンゼルスへ週7往復(1日1往復)運航している。

 ウォン支社長は、9月16日付で着任。機内サービス改善の3本柱として「キャビンの快適さ」「インフライトエンターテイメント(IFE)」「機内食」を掲げ、これらの向上に努めているという。10月1日現在、同社が保有する126機の平均機齢は6年で、常に最新機材を導入することでハード面の陳腐化を防いでいる。昨年は日本就航50周年にあわせ、ボーイング787-10型機を各地へ投入した。

◆A380新仕様は1月にも

 日本路線の機材は東京路線に大型機、そのほかの都市は主に中型機を投入。羽田と成田へはボーイング777-300ER型機(4クラス264席:ファースト4席、ビジネス48席、プレミアムエコノミー28席、エコノミー184席)を中心に、羽田はエアバスA350-900型機(3クラス253席:ビジネス42席、プレミアムエコノミー24席、エコノミー187席)、成田にはA380-800(4クラス441席:スイート12席、ビジネス60席、プレミアムエコノミー36席、エコノミー333席)も投入している。

 成田線に導入しているA380は改修前の機体で、今年4月27日から再就航。新仕様の「A380R」は2020年1月から投入を計画している。A380Rは最上位クラスで個室タイプの「スイート」にフルフラットベッドを導入するなど客室仕様を一新した機体で、現在はロンドンやシドニー、チューリッヒなどへ乗り入れている。

 A380R投入後は座席数が30席(6.8%)増え、4クラス471席(スイート6席、ビジネス78席、プレミアムエコノミー44席、エコノミー343席)になる。機内エンターテインメント(IFE)の「クリスワールド」は新世代のものを搭載。米パナソニック・アビオニクス製のものを採用した。

◆787-10で訪日増対応

 日本路線の主力は、日本就航50周年にあわせて投入された787-10で、座席数は2クラス337席(ビジネス36席、エコノミー301席)。787-10による世界初の定期便としてシンガポール-関西線が選ばれ、昨年5月3日に就航した。

 その後は成田、中部、福岡と787-10の投入を進め、これまでのA330-300(2クラス285席:ビジネス30席、エコノミー255席)と比べ、座席数や貨物搭載量が18%増えた。旺盛な訪日需要に対し、A330では座席供給量の不足が課題となっていたことから、787-10を日本路線の主力機材として導入した。

 ウォン支社長は、日本政府が2020年に年間訪日客数4000万人を目標に掲げていることに触れ、「われわれも少しでも貢献できれば。日本と世界のお客様を結び付けたい」と語り、機材大型化や増便で需要拡大に対応していく考えを示した。

 同社の日本路線では、シンガポール-関西線が4月27日から1日1往復増便となり、3往復になった。機材は既存の2往復が787-10、増便分はA330-300を投入している。

 11月30日から2020年1月7日までは、季節定期便のシンガポール-新千歳線をA330で合わせて38往復運航する。2014年から毎年冬季に運航を続けており、6年目の運航となる今年は、過去最多となる2万席以上の提供座席数となる見込み。

 機内食もさまざまな取り組みを実施。ビジネスクラスでは「桜」をテーマにした和食「花恋暦(はなこいれき)」や、本格的なラーメンを機内で味わえる「けいすけラーメン」を用意し、キヌアなどの「スーパーフード」を取り入れた機内食をプレミアムエコノミーとエコノミーで提供している。

◆世界最長18時間飛ぶA350ULR

 説明会では、世界で唯一シンガポール航空が保有する、A350 XWBの超長距離型A350-900ULR(Ultra-Long Range)についても紹介。ほかの旅客機では運航できない超長距離をノンストップで飛べる機材で、世界最長路線のシンガポール-ニューアーク間を約18時間で結ぶほか、ロサンゼルスやサンフランシスコへの直行便にも投入している。座席数は2クラス161席で、ビジネス67席とプレミアムエコノミー94席となっており、エコノミーの設定はない。

 食事に消化の良いものを取り入れたり、どのタイミングで食べると眠りやすいかなどを研究し、機内の快適性向上を目指している。ニューヨークに到着する時には、体内時間がニューヨーク時間になるよう、超長距離運航の先駆者として取り組んでいる。

 また、シンガポール航空はシンガポールとインド、インドネシア、マレーシア、オーストラリアの5カ国から日本への観光促進を目的とした協力覚書を、日本政府観光局(JNTO)と7月18日に締結した。JNTOが航空会社と協力覚書を締結するのは初めてで、2020年の訪日4000万人達成に向け、共同でマーケティング活動を展開する。

 シンガポールからの訪日旅行者数は、過去5年間で2.3倍に増加。2018年は前年比8.2%増の43万7280人が来日した。インドは14.6%、インドネシアは12.6%、マレーシアは6.6%、オーストラリアは11.6%の割合で、前年からそれぞれ増えている。

Masahiro SATO

最終更新:10/23(水) 12:08
Aviation Wire

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