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F1メカ解説:メルセデスが鈴鹿で見せた”反撃”

10/23(水) 16:39配信

motorsport.com 日本版

 メルセデスはF1日本GPで1-3位フィニッシュを達成したことで、6年連続でのコンストラクターズチャンピオンを決めた。これは、フェラーリの1999年から2004年までと並び、F1における最長のコンストラクターズチャンピオン連続獲得記録ということになる。

【写真】メルセデスの旧型バージボード

 また、ルイス・ハミルトンも今季のドライバーズタイトル獲得に王手をかけている状態であり、これを達成すれば、メルセデスは史上初の6年連続ダブルタイトル獲得という偉業を成し遂げることになる。

 メルセデスが印象的なのは、レギュレーション変更を経てもなお、強さを発揮し続けてきたことだ。つまり彼らは、様々な状況に適応することができたということである。

 ただ今シーズンの夏休み明け以降は、急激な進歩を遂げたフェラーリの前に苦戦が続いていた。ただメルセデスは、手を拱いて見ているだけではなかった。状況を打破するため、日本GPに大きなアップデートを投入してきたのだ。

 メルセデスはこのアップデートにより、フェラーリを打ち負かすことを目指してたはずだ。しかしながら、今回投入されたアップデートは、短期間で準備できるようなものではない。これは、2019年の開発計画における、通過点だったはずだ。

メルセデスW10 バージボードエリア(日本GP仕様)

 現在のF1マシンで最も過激な開発競争が行われているのが、サイドポッド前方とその周辺である。各チームは目の前の問題を解決するため、常にこのエリアでの解決策を探っている。今年、レギュレーションはリセットされたが、このエリアにはあまり重きを置いていない。しかしチームは常にアプローチを再考し、空力的な連鎖反応を変更することで、マシンに変化を与えようとしている。日本GPでメルセデスは、前述の通りフロントにアップデートを持ち込んだが、これに伴う形でマシンの中央部、そしてマシンの後部にも変更を加えた。

 メルセデスは、ディフレクターの一番外側に位置するパーツをほとんど変えてきた。これにより、フロントタイヤの後方で生み出される乱流を制御しているのだろう。

 以下、画像の赤矢印部分に注目して、アップデートを解説する。

(1)以前はフロアとコクピット横をつなぐL字型の形状をしていたポッドウイング。しかし日本GPに持ち込ま出たポッドウイングは2分割された。

(2)このエリアでもっと前方に位置するバーチカルパネルは、従来通りのデザインが継続されたこのエリア唯一のパーツである。

(3)バーチカルパネルと背の低い小さなディフレクターの間に、細い1枚のパーツが設けられ、両者をしっかりと繋いでいる。

(4)ポッドウイングとパーチカルパネルを結ぶ細いパーツは、これまでよりも1本増やされて5本になった。

(5)フロアの一番外が少しめくり上がるようになった。さらにこの直上にはディフレクターとポッドウイングを繋ぐ細いウイング状のパーツがありポッドウイングについてはこれを支点にしている。

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最終更新:10/23(水) 16:39
motorsport.com 日本版

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