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【医師に聞く】痛風になったら一生治療が必要なの?

10/23(水) 11:40配信

Medical DOC

風が吹くだけで痛いと言われている痛風。「一度なると一生治らない!」とよく嘆いている人がいますが、そもそもどうして治らないと言われているのでしょうか? ずっと痛いわけではないのに、本当に完治させる方法はないの? つぼ内科おなかクリニックの津保勝郎先生、教えてください!

[この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]

【この記事の監修医師】
津保勝郎先生(つぼ内科おなかクリニック 院長)
昭和大学医学部卒業後、同大学の大学病院に勤務。社会保険都南総合病院(現・東京北医療センター)や東京都保健医療公社荏原病院に勤務後、つぼ内科おなかクリニックを開院。専門は一般内科、消化器内科。幅広い症状に対する初期診断をはじめ、胃カメラやピロリ菌除菌など専門的な治療まで行っている。

尿酸が関節に溜まって引き起こされる病気

編集部:
痛風とはどのような病気ですか?

津保先生:
主に下半身に発症し、足の親指のつけ根やひざなどの関節、くるぶし、アキレス腱の周囲などが痛みに襲われる病気です。患者の約70%が足の親指のつけ根に痛みを感じます。風が吹く程度の刺激でも激痛が起こることから、痛風と呼ばれています。

編集部:
なにが原因で起こる病気なのですか?

津保先生:
高尿酸血症が原因で起こります。尿酸という有機化合物は体の中で溶けにくく、増えすぎると結晶となって関節に沈着し、痛みが発症するのです。暴飲暴食や激しい運動後に発症しやすいと言われています。

編集部:
どのような人がかかりやすいのでしょうか?

津保先生:
痛風になる人の9割が男性と言われています。女性ホルモンのエストロゲンには、尿酸を体の外に排出する作用があり、閉経後は少し尿酸値が上昇しますが、このエストロゲンの影響もあり女性患者は1割程度と言われています。

生活習慣の改善が再発を防ぐ

編集部:
一度痛みがでると、どれくらい続くものなのですか?

津保先生:
発作が起きた場所は赤く腫れますが、痛みは2~3日で軽減します。痛み止めや炎症を抑える薬で、1週間もすれば元に戻るでしょう。なにもしなくても10日ほどで落ちつきます。発作が起きた直後は痛すぎて、病院に来られないという人もいるようです。

編集部:
発作はまた起こるのですか?

津保先生:
そうですね。痛みが無くなっても、尿酸値が高いままだと尿酸塩結晶は溜まっているため、痛みが再発します。慢性化すると複数の関節が同時に痛くなることもありますよ。尿酸値を下げる薬はありますが、根本的には生活習慣を改善しないと難しいと思います。

編集部:
どういうことでしょう?

津保先生:
尿酸値が高くなる原因はさまざまです。尿酸はプリン体という物質からでる老廃物なので、プリン体を多く含むレバーやエビなどの過剰摂取をやめるのは効果的です。ただそれだけで改善されるわけではなくアルコールの摂取制限、定期的な有酸素運動、ストレスを溜めないなど、生活全体を見直すことが重要なのです。

編集部:
アルコールの摂取制限について目安を教えてください。

津保先生:
尿酸値に影響しない量の1日の目安はビール500ml、焼酎120ml、ウイスキー60ml、日本酒やワインは180mlと言われています。週2日の休肝日も必要です。ビールが痛風の原因とよく言われますが、ビールだけでなくアルコール自体が尿酸を増やすので、飲酒量を減らすよう心がけましょう。

編集部:
運動量はどうですか?

津保先生:
週3回程度、1日20分ほどウォーキングなどを行うといいですよ。脱水から痛風を発症しやすいので、運動後はしっかり水分を補給してくださいね。過度な筋力トレーニングなどの無酸素運動は悪化の原因になるので気をつけましょう。

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最終更新:10/23(水) 11:40
Medical DOC

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