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特急あずさ長期運休続く 高まる利用者らの不満

10/23(水) 6:03配信

長野日報

 台風19号の影響でJR中央東線特急「あずさ」の長期運休が続き、諏訪地域の観光や市民生活に大きな影を落としている。秋の行楽期に相次いだ宿泊キャンセルに悲鳴の声が上がり、首都圏との移動で負担を強いられる住民からも早期復旧を望む声や不満が高まるばかり。すでに通行止めを解除した中央道や、25日に全線で運転を再開する北陸新幹線に対して、中央東線での復旧の遅れが目につき始めた。JR東日本は、あずさの10月末ごろの運転再開を見込み「全力で作業を進めている」と理解を求めている。

 同社八王子支社によると、台風19号の豪雨により神奈川や山梨両県の山間部で、土砂流入など大規模な被害が複数発生。一部区間では復旧作業が終わり、18日から高尾(東京都八王子市)―大月(山梨県大月市)間で本数を減らして運転を再開した。これで中央東線の不通区間は解消したが、依然として作業が未完了で単線しか確保できない区間があり、特急の運行に支障が生じている。

 復旧作業に時間を要しているのは、高尾│相模湖(相模原市)間の上り線であったコンクリート壁の崩落現場。同支社は被害の規模を明らかにしていないが、基礎部分から再建する「大がかりな復旧作業のために時間がかかっている」と説明。同区間の下り線は使用できるが、「折り返しの単線運転をしている車両が線路を専有し、あずさを通すことは難しい」などとしている。

 同社長野支社は、北陸新幹線と中央東線の復旧作業の状況について、「優先順位を付けている訳ではなく、新幹線や在来線に関係なく、1日でも早い運転再開を目指している」と強調した。

 ただ、首都圏と諏訪地方を結ぶ交通網の寸断が、地域に与えた打撃は大きい。諏訪湖温泉旅館協同組合によると、一時通行止めとなった中央道の影響も含め、宿泊キャンセルで1千万円以上の損害を見込む旅館もある。鉄道利用者の不満も日に日に増していて、北陸新幹線などで千葉県の自宅から諏訪市内の実家に戻ったという北原秀美さん(24)は、これまで以上にかさんだ「費用が痛い」と嘆き、21日にJR上諏訪駅を訪れて帰りの切符を払い戻し、高速バスに変更した。

 豪雨被害により、たびたび起きる運休に改善を求める声も。同市豊田の松澤和文さん(62)は「どうしていつも同じように運行できなくなってしまうのか」と抜本的な対策を求めた。

最終更新:10/23(水) 6:03
長野日報

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