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内食回帰で包装もち市場にもチャンス 鍋用の薄型もちを再強化

10/23(水) 12:30配信

日本食糧新聞

包装もち市場は、成熟したマーケットながら比較的安定して堅調に推移している。2018年度の市場規模は微増の350億円強(日本食糧新聞推計)だった。今年は食品需給研究センター調べの生産量だけ見ると1~8月で5.9%増。冬に偏りがちなもち需要期だが、生産の平準化による生産効率向上の取組みや、業界挙げての喫食機会通年化の提案が徐々に浸透した。

食シーン創出へ多彩な提案

秋冬に最需要期を迎えるもち業界。今年も市場活性化のために、時代のニーズにマッチした形状や容量などを開発コンセプトに盛り込み、新商品を相次いで投入。一歩踏み込んだ具体的な用途提案や、小容量化による時短・簡便にも対応している。

特に、消費税が外食で10%に増税される中、内食回帰をチャンスととらえ、鍋物など食シーン創出に向けて各社多彩な提案を実施する。安定した需要を維持していくために、伝統食の良さを残しつつ、新たな挑戦も見られる。

全国餅工業協同組合調べの2018年度(4~3月)包装もち生産量は、前年比0.3%増の5万9432トンだった。2016年に熊本地震が発生して以降、防災意識の高まりから保存食としての需要が急増し、2016年度だけ突出して生産量が増えた。その反動減が2017年度で見られたが、2015年度比では上回っており、2018年度も微増傾向が続いている。

金額ベースの市場規模を見ると、2018年度は350億円を若干上回ったとみられる。佐藤食品工業はグループのうさぎもちを加えると46%を超えるトップシェア。同社グループ独自の「ながモチフィルム」による高品質維持効果の認知が広まり、市場を上回る伸びを見せた。次いで、越後製菓が2割弱、たいまつ食品が1割を超えるシェアで、新潟県内のメーカーだけで8割以上を占める。

昨年は大阪府北部地震や豪雨、台風、北海道胆振東部地震など災害が多く、包装もちも防災意識の高まりで備蓄需要が高まった。今年は昨年の仮需の裏年となり、エリアによっては反動減も見られるという。

ただ生産量を見ると、食品需給研究センター調べでは、2019年度に入り4月11.1%増、5月1.6%増、6月10.3%増、7月18.4%増、8月3.9%増で推移。4~8月の年度ベースで見ても前年比9.2%増と大幅な生産増を示した。これは、パッケージの技術開発で賞味期限が延長できたことで、秋冬に偏りがちな生産の平準化が進んでいるとみられる。

また、今年は最大消費地の関東で梅雨寒もあって、もち業界にとっては消費の追い風になった。加えて、冬場の鍋ものだけでなく、夏場のアウトドアでのバーベキューでも消費され、食シーンの登場機会が増えたという声も聞かれる。

また、中長期的に見ると、餅つき器の家庭内普及が約20年前にピークだったが、機器の老朽化や家庭で作ることも減って、商品に回帰してきているという見方もある。

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最終更新:10/23(水) 12:30
日本食糧新聞

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