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偕楽園有料化スタート 収益で魅力向上図る

11/2(土) 4:00配信

茨城新聞クロスアイ

日本三名園の一つ「偕楽園」(水戸市常磐町)で1日、入園料の有料化がスタートした。県外客が対象で、大人300円、小中学生と70歳以上が150円。春の「梅まつり」期間中は県民からも徴収する。県は料金収入を財源に、開園初期に実在した休憩所の復元やエスカレーター設置などバリアフリー化を進め、偕楽園の魅力向上を図るとともに、観光客が集中する「梅まつり」に偏らない通年での集客を目指す考えだ。

この日午前9時に有料化が始まると、表門や東門、南門、吐玉泉前に設置された四つの料金所では、県外客が入場券を買ったり県内客が運転免許証などを係員に提示したりする姿が見られた。窓口での対面販売のほか、東門には自動券売機が設置され、表門と東門の料金所にはキャッシュレス対応も導入された。

初日限定で県や水戸観光コンベンション協会の職員らが、偕楽園をデザインしたクリアファイルやメモ帳などを入園者に無料配布した。県都市整備課の集計によると、この日正午までの入園者数は266人で、内訳は県外91人、県内175人だった。

山形県酒田市の元会社員、小嶋邦博さん(63)は有料化を知らずに観光で訪れたが、「偕楽園は規模も大きく中身もいい。300円は高くない。維持管理にお金は必要だし、県民が無料というのも変に思わない」と話した。

県は有料化に合わせ、これまで期間限定だった園内ライトアップを通年に拡充し、照明を増設した。近隣の県立歴史館で10日に行われるイベントでは人力車を運行。好文亭では今月上旬からコーヒーやお茶の提供を予定している。

有料化で見込まれる収益は年間約8500万円。県は6月、全国でリゾートホテルや旅館を運営する「星野リゾート」(長野県軽井沢町)に、偕楽園や千波湖を含む偕楽園公園の観光誘客に向けた調査を委託し、新たな観光振興計画の策定に取り組んでいる。

大井川和彦知事は同日、「星野リゾートのプランも参考にし、伝統文化を踏まえもっと魅力が増すような形で手を加えていきたい。いろいろなアイデアが出てくると思うので、ぜひ期待してほしい」と語った。

偕楽園の有料化を巡っては、県は2月の発表当初、「民と偕(とも)に楽しむ」という創設の精神や日常的に散歩などで利用する近隣住民らを考慮し、県民は引き続き無料とする方針だった。ただ、有識者でつくる県の魅力向上懇談会などで「県内外で差をつけるのはどうか」などの意見が上がったことを踏まえ、梅まつり期間中に限り一律徴収する方針へと修正した。

この日、弘道館(水戸市三の丸)の入館料も大人400円、小中学生と70歳以上が200円に大幅値上げされた。(三次豪)

茨城新聞社

最終更新:11/2(土) 4:04
茨城新聞クロスアイ

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