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【doa インタビュー】シングルのつもりで作った曲の集まりだから密度とテンションが高い

2019/11/3(日) 12:02配信

OKMusic

晩秋から冬にかけてのマストアイテム! 滋味漂うほろ苦い香り、滲む切なさ――バラードの奥深さをゆっくりじっくり堪能できるベストセレクション第三弾『doa Best Selection “BALLAD COAST”』は豊潤かつ芳醇な作品集だ。

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単純にきれいなメロディーとか、そういうことではない

──いよいよベストセレクション第三弾となる『BALLAD COAST』ですが、今作の構成で改めて感じたことってありますか?

徳永:徳永リードヴォーカルの曲がちょっと多かったかなっていうのはあります。僕がローパートを担当することが多いので、バラードでリードヴォーカルをとることが多くて。オリジナルアルバムの中では1~2曲だったりするんですけど、こうやって並べることは初めてなので…すごい暑苦しいなと(笑)。

吉本:濃ゆいですね(笑)。

大田:最初から聴いていると途中で笑ってしまう。“また徳永くんか!”って(笑)。新曲も徳永くんがリードヴォーカルだし、こういう曲順で聴いたことがなかったから“これはすごくいいな~”と思いました。

吉本:今のツアー(本取材は『doa 15th Summer Live “open_door” 2019』中に行なわれた)はロック中心で結構激しいんですが、次の『Winter Live』のほうはバラードをメインにやっていくので、そうすると徳永さん中心でライヴが回っていくのかなと。で、僕と大田さんは座って…

徳永:えっ、俺だけ立ってるの?(笑) ヴォーカルがひとりのバンドだったらリードヴォーカルがずっと一緒なのは当たり前だと思うんですけど、doaは3人いるので、逆に同じ声が続くのは珍しいという。そういう珍しいバンドだから、面白い聴き方をしてもらえるんじゃないかと思います。

──バラードアルバムって中だるみを感じることもあるんですけど、このアルバムは何度も繰り返し聴きたくなりました。

徳永:シングルのつもりで作った曲の集まりだから、密度とテンションが高いままなんですよね。3人がずっとハモっているし。そういう意味では面白いアルバムだなと。

大田:それぞれ発表した時期が違うというのもあるでしょうね。時間の経過の中で変わっていきますから。一気にバラードをバン!と10曲作ったっていうのとは違う味わいになっていると思います。

──その中の新曲「野の花」が生まれた背景をおうかがいしたいのですが。

徳永:まず“何か歌詞のテーマはない?”ってメンバーにメールしたら、その返信で大田さんが歌詞を送ってきたんですよ。で、すぐに詞先で僕が曲を書いて。

大田:実はこの歌詞は2015年に書いたもので、ずっと温めていたんです。で、『BALLAD COAST』に入れるなら、この歌詞が一番合うと思って。この歌詞に徳永くんがどんな曲を付けてくれるんだろうかって楽しみにしていたら、僕の想像を超えたものが届いて、“こうきたか!? さすがや!”と思いましたね。

吉本:歌詞が先っていうのは珍しいですよね。

徳永:うん。でも、この曲はピアノを弾きながら5分くらいでワンコーラスのイメージができたんですよ。サビの1行目のメロディーはいろんなタイプを思い付いてしまって選ぶのにすごく悩んだんだけど、アレンジは早い段階でだいたいは見えていましたね。最初にタイトルの“野の花”という言葉と“Wishes”という英語が自分の中に入ってきたんですが、日本語のイメージのほうが強い曲だと思っていたので、イントロをちょっとオリエンタルな感じにして。

──ちょっとしたフェイクからギターソロに入る、あの流れも素敵ですね。

吉本:沢田研二さんのような?(笑)

徳永:“アー”って叫んでいるっていう(笑)。

大田:デモをもらって最初にスタジオに入った時、“ここ歌詞がないんだよね。だから、“アー”って叫んでる”って言われました。歌詞が足りなかったみたいです(笑)。

徳永:歌詞が足りないっていうか、“どうしよう。メロディーが浮かんでいるんだけど…”と思って、仮で“アー”って入れておいたんですよ。そしたら“それがいい!”ってなって(笑)。だから、あそこは仮のテイクがそのまま使われています。

──doaって楽曲作りが繊密なイメージがあるんですけど、制作過程を聞くと意外に柔軟ですね。今のお話もそうですし。

徳永:あまり頭で考えずに曲を作りたいと思っているので、インスピレーションみたいなものが勝っている感じですかね。イメージとかテンポ感…歩いていたり、電車に乗っていたり、バイクで走っていたりする時に“あっ、このテンポいいな”っていうのがハッと浮かぶんですよ。そのテンポを鼻歌でiPhoneに録っておいて、デモを作る時にそれを再生して、テンポを測定して、その通りに作る。歩いている時や移動の時に感じているテンポ感って、みなさんが聴いてくれるテンポ感に一番近いと思うので、それが大事というか。そのテンポさえ決まれば、もう曲は8割方できたようなものです。

──そのあたり、よくおっしゃっている“大人の生活ソング”につながりますね。生活のリズムといいますか。あと、今作を聴いて思ったのですが、やっぱりdoaのバラードはどれも切なさが滲んでいるなと。

徳永:パーティーソングは別ですけど、物思いにふけたり、思い悩んだり、もがいたりする時のために音楽はあるんじゃないかと思うので、そういうアルバムになっていればいいなと思います。単純にきれいなメロディーとか、そういうことではないんじゃないかなって。

──歌詞も染みてくるものばかりでした。

大田:歌詞を書く時、聴く人のその時々の心に触れられるような言葉を使えたらなっていつも考えています。徳永くんからメロディーをもらって、それに対して歌詞を書くわけですけど、彼は何を考えて曲を作ったかを僕らには言わないんですよ。だから、もしかしたら徳永くんが考えていることと真逆の歌詞を書いているかもしれない(笑)。

吉本:僕は歌詞を書き溜めないので、曲を聴いて沸いたイメージで作っていくんです。曲のイメージって大事ですからね。

──今作の中で徳永さん的に意外な歌詞ってありました?

徳永:「いっぱい」のサビに《いっぱい》と付けたのは上手いと思いました。ああいう大きなメロディーって英語を乗せたくなったりするので、バイリンガルの吉本くんは何を乗せるんだろうと思ってたら、“あっ、ひらがなで《いっぱい》ときたか!”みたいな。すごくキャッチーで良かったですね。

吉本:大きな愛情みたいなイメージがメロディーから浮かんできて、大きいものということで“いっぱい”という言葉が出てきたんだと思います。メロディーに呼ばれましたね。

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最終更新:2019/11/3(日) 12:02
OKMusic

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