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反省するが萎縮せず、ファンド2も予定通り=孫ソフトバンクG社長

11/6(水) 18:07配信

ロイター

[東京 6日 ロイター] - ソフトバンクグループ<9984.T>の孫正義会長兼社長は6日の2019年9月中間決算会見で、ファンド事業での損失が重しとなって営業損益が155億円の赤字に転落したことを踏まえ、反省の弁を口にした。もっとも、投資の勝率は低くないとの認識で、第2段ファンドの取り組みは変更ないとの考えを示した。

7─9月期だけでみれば当期損益は7001億円の赤字だった。孫氏は決算内容を踏まえ「今回の決算発表内容はボロボロ」「投資判断が色々な意味でまずかった」などと述べた。一方、ビジョンファンドは評価益1.3兆円、実現益約5000億円となったのに対して評価減が6000億円だと指摘。成績は「3勝1敗」(孫氏)で、世界のベンチャーキャピタルに比べ勝率は2倍程度だとし「反省しすぎて萎縮する必要はない」との考えを示した。

上場後に株価が下落した米スラック・テクノロジーズ<WORK.N>は「投資額から見ると大いに上がっている」とし、同じく米配車大手ウーバー・テクノロジーズ<UBER.N>についても「ほとんど変わらないレベル」と説明した。

4─9月期はソフトバンク・ビジョン・ファンドとデルタ・ファンドからの営業損失が5726億円となったほか、レンタルオフィスのウィーワークとその関係会社などの未実現評価損失が5379億円となった。孫社長はウィーワークをめぐって、社内外の取締役のほぼ全員から責められたとのエピソードも明かした。

もっとも、投資会社として生まれ変わったソフトバンクとしては、会計上の利益よりも株主価値のほうが重要な「ものさし」だとも指摘。前回発表時点で保有株式25.8兆円・純負債4.9兆円で、株主価値は20.9兆円だったが今回は保有株式27.9兆円で、「史上最大の赤字を出した同じ3カ月に株主価値が1.4兆円増えた」と強調した。

ウィーワークに対する取り組みは「救済ではない」と説明した。来春に出資する契約を半年前倒しで実行する代わり、株価を安くすることで平均取得価格を4分の1に洗い替えしたとし「投資家としてのソフトバンクの目線だ」と述べた。

再建策として、今後3―4年程度は新規ビルの増加は原則としてストップする方針を表明した。経費削減・不採算事業カットと合わせた3つの施策によって、業績が大幅に改善するという。半年から1年を経た時点から、これまでの経営陣が手掛けなかったAI技術・ノウハウの導入を実行し、付加価値を高める考えだという。

ウィーワーク創業者のアダム・ニューマン氏については「いい部分の価値を多く見すぎてしまったかもしれない。プロダクトは非常に素晴らしい。マイナス部分に目をつぶってしまったことを非常に反省している」とした。

投資先企業の上場時期については「慎重に見たほうがいいと思い始めている」と述べた。ただ、利益を出し始めた企業も出てきたとし「彼らが意思決定し、サポートすることがたくさん出てくる。来年、再来年で複数社、毎年上場する会社が出てくる方向性は変わらない」と述べた。ビジョンファンド2の規模は従来のビジョンファンドと「同等前後の規模で、(方針に)変わりない」とした。

4─9月期の当期利益は前年同期比49.8%減の4215億円、売上高は同横ばいの4兆6517億円だった。

*内容を更新しました。

(平田紀之、佐々木美和 編集:石田仁志)

最終更新:11/6(水) 19:54
ロイター

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