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【ちいきん会in福島】自由な発想で地域振興(11月7日)

11/7(木) 9:47配信

福島民報

 公務員と金融機関職員、大学、企業関係者らが県内外から集い、地域の課題解決策を探る「ちいきん会in福島」は九日、福島市の民報ビルで開かれる。立場や肩書を超えて意見を交わし、連携を深める。従来の縦割りの組織からは生まれない自由な発想、提言が数多く飛び出し、さまざまな課題を抱える日本の元気創出につながる契機となるように期待する。

 「ちいきん」とは地域と金融を掛け合わせた言葉で、金融庁、内閣官房、城南信用金庫(本店・東京都)などが事務局を務める。今年に入って二回、東京都内で開かれた。

 これまでに参加した東北地方の地域金融機関の関係者から「取引先が、首都圏の企業で経験を積んだ人材の採用を望んでいる」という声が上がり、都内で開かれる面接会に地方企業が加わることが決まった。熊本県内では、ちいきん会の参加者が結集して、起業を支援するシステムの構想を描く。ビジネスプラン策定から開業準備に至るまで、実務をはじめ創業希望者の精神面も支える枠組みを整えつつある。

 ちいきん会には、「自ら住む場所を一層良くしたい」という熱い思いを抱えた官民の有志が臨む。それだけに、さまざまな成果が素早く生まれる下地ができている、と見る関係者は多い。

 今回は初の地方開催で、福島市は複数の候補地から選ばれた。福島復興局、福島環境再生事務所、県、市、東邦銀行、大東銀行、福島信用金庫、福島学院大などの幅広い組織の関係者が運営準備を進めている。北は岩手県、南は沖縄県まで約三百人が参加登録している。空き家を地域創生に生かす方策、各地で活躍する地域おこし協力隊員の定着に向けたアイデア、温泉の誘客といったテーマで意見を交わす。台風19号の豪雨被害により、全面復旧の見通しが立たない阿武隈急行の活性化策などの本県に密着した話題も取り上げる見通しだ。

 若手のメンバーが多いのも、ちいきん会の特徴の一つと言える。全国から集まる初対面の仲間と議論を深めるうちに、これまでになかったような柔軟な考え方が生まれてくる。震災と原発事故から八年半が過ぎたが、本県は避難地域の再生と産業振興、県産農産物に対する風評など数多くの課題を抱えている。追い打ちを掛けるように、水害で甚大な被害を受けた。震災前に増して活力ある古里を築くには何が必要か。前例にとらわれることなく活発に語り合い、「ふくしま」の活路を示してほしい。(菅野龍太)

最終更新:11/7(木) 9:47
福島民報

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