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羽田の水道水から高濃度の塩分 空港施設内で混入か

11/7(木) 21:11配信

毎日新聞

 東京・羽田空港の水道水が「しょっぱい」との訴えがあり、6日から国内線第2ターミナルビルの断水が続いている問題で、同ビルの貯水槽の直前にある空港内の水道管の水から高濃度の塩分が検出されたことが判明した。東京都水道局は管理する水道管内からは検出されていないとしており、ビル管理会社などは、空港施設内で塩分が混入した可能性があるとみて調べている。

【ここの水がしょっぱい】羽田空港断水のイメージ

 断水は7日も終日続き、飲食店や空港利用者からは不満の声が聞かれた。

 「仕込んでいた煮物や刺し身用の生魚も廃棄した」。第2ターミナルビルに入居する居酒屋「黒長兵衛」の店長、杉山高志さん(57)がうなだれた。天ぷら店「天政」の店長、門井崇法さん(38)は「1日分の売り上げは少なくとも30万円あったが、2日間ともふいになった」と憤った。

 ビルを管理する日本空港ビルデングなどは、貯水槽の水を抜いて洗浄した上で新しい水を入れ直す作業を7日に完了したが、水質検査に時間を要することから「復旧は8日中の見込み」としている。

 発端は、飛行機を洗う空港洗機場から6日朝にあった「水がしょっぱい」との連絡。ビル側は緊急点検のため断水に踏み切り、第2ターミナルビルの飲食店やトイレなどへ配水する4カ所の貯水槽からも高濃度の塩分を検出した。

 日本空港ビルデングや、羽田空港の給排水を国から請け負っている会社「空港施設」によると、東京都水道局から供給された水は、電線や通信ケーブルと一緒に埋設されている共同溝内の水道管を通って空港敷地内に入り、各ターミナルビルの貯水槽や洗機場などに分岐している。

 空港施設は異常を検知した詳しい場所を明らかにしていないが、共同溝から第1ターミナルビルに行く配水管の水質検査では塩分などの異常は検知されなかった。一方、第2ターミナルビルの貯水槽では異物混入の形跡などは確認されていない。共同溝から第1ターミナルビルにつながる水道管の分岐を過ぎてから、貯水槽までの間で塩分が混入した可能性が高い。

 空港施設の担当者は「自然に入り込むとは考えにくい」としつつ「水道管は第三者が入れるような場所にない」とも指摘。水道管に穴などは確認されていないといい、同社は外部機関に詳しい水質検査を依頼した。

 「臨時休業」の張り紙が並んだ7日、長崎県から都内に出張していた会社役員、原竜一さん(43)は「もう復旧したと思ったが、こんなに長引くなんて」と残念そうだった。【斎藤文太郎、松本惇】

 ◇配水管の水質に問題なし

 羽田空港に水を供給している都水道局は騒ぎを受けて、6日に空港との境界にある配水管の水質や関連設備などを検査し、異常は確認されなかった。

 都水道局は、他の二つのターミナルや空港の周辺地域にも、同じ配水管で水を供給していることから、担当者は「もし、都が供給した水に異常があれば影響は第2ターミナルにとどまらず、都に(周辺住民らから)苦情が殺到しているはず」と語り、「今のところは一切ない」と話した。【森健太郎】

 ◇濃度は不明

 塩分混入は、洗機場からの訴えで発覚したが、詳しい濃度は明らかにされていない。

 人が「しょっぱい」と感じる塩分濃度を知る上で参考になる海水は平均約3・5%で、「おいしい」と感じられる濃度は、みそ汁などの汁物が0・8~1・2%、煮物は0・8~2%とされる。これは人間の血液の塩分濃度(約0・9%)とほぼ同じかやや濃い程度だ。【山田奈緒】

最終更新:11/7(木) 22:36
毎日新聞

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