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メルカリ決算、国内好調も「営業赤字70億円」に拡大した理由

11/8(金) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

メルカリの2020年6月期 第1四半期決算は、「営業赤字70億円」だった。

11月7日に開かれた決算説明会は、長澤啓執行役員CFOのみが登壇するシンプルなスタイルだった。

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約1カ月前の9月27日、メルカリは創業者の山田進太郎氏の社長復帰をアナウンス。メルカリは2020年を「勝負の年」と位置づけているが、その体制へのコミットを意識させる人事といえる。

数字で目に止まる「好調」と「不調」

2020年6月期の第1四半期の成績は、数字の上ではわかりやすい「好調」と「不調」が見える。

売上高は145億円(前年同期38%増)と順調に成長する一方、営業損益は赤字70億円と、前年同期の赤字25億円に比べて、大幅に悪化している。

積極的な投資を続けるメルカリの場合、「この赤字が何によって作られているのか」が重要なポイントだ。

国内事業に関しては、今期も変わらず好調な成長を続けていると、長澤氏は強調する。

前年同期との比較で売上高は120億円(23.1%増)、営業利益は21億円(同51%増)。国内事業単体なら「営業利益率18%」という健全な事業として成長しているといえる。

赤字の要因は、従来と変わりなくキャッシュレス決済「メルペイ」と、米国事業の「USメルカリ」だ。

四半期売上高145億円の企業が70億円の赤字というのは、やはり目につく。

長澤氏は、赤字に関しては、「端的にいえばメルペイとUSの広告宣伝費」だとする。「広告さえしなければここまでの赤字にはならない」という意味で、コントロールされた赤字であることを強調し、「いますぐ危機的なものではないと思っている」とコメントした。

国内の取引高がダウントレンドに見える?

70億円の赤字以外にもう1つ、気になる数字がある。

メルカリが成長指標の1つに掲げるGMV(取引高)の成長率が2019年第4四半期に続き、下り坂になっていることだ。

GMVのマイナス成長に関しては、2019年6月期の通期決算でも質問が出た。経営陣は当時、季節変化が大きい事業のため、第4四半期は「数字がへこみやすい」という趣旨のコメントをしていた。

それに加え、今四半期の数字上の不調は別の要因があると、長澤氏は述べた。

いまメルカリは、広告宣伝費の主軸を「購入促進」から「出品促進」へと変えつつある。これがGMVが伸び悩んでいる原因の1つだという。

出品促進に力を入れる理由は、今後の成長を支えるための「畑」を先に用意しておくという狙いがある。

「出品と購入のバランスが大事。(メルカリ経済圏の)健全性を担保するために、出品に力を入れている。そのためGMVは少しスローダウンした」(長澤氏)

「購入側が強すぎると、中長期的には(流通商品の)在庫がなくなるところがある。(そのため)早めにリバランスすることが大事だと思っている」(同)

次の四半期は、メルカリが冬物衣料の流通などで「稼げる」時期に入る。長澤氏の説明どおり、安心してみていられる数字なのかどうかは、次の決算での成長度合いがポイントになってくる。

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最終更新:11/8(金) 17:01
BUSINESS INSIDER JAPAN

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