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台風15号被災から2カ月 千葉県、災害ごみ処理計画見直し 回収めど立たず

11/8(金) 23:33配信

産経新聞

 千葉県に甚大な被害をもたらした台風15号の上陸から9日で2カ月。10月12~13日に接近した台風19号、同月25日の記録的大雨と続いた自然災害で発生した災害ごみの処理をめぐって、県や自治体が対応に苦慮している。県が先月24日に発表した災害廃棄物処理実行計画で、災害ごみの量を約28万トンと推計したが、既に約3割多い37万トンに達しているためだ。住民の安全や健康確保、住宅再建などの復旧・復興のために、迅速な災害ごみの処理は欠かせず、県は早急に実行計画を見直し、処理を進める考えだ。

 「(災害ごみの)処理を加速化しないといけない。めどが立たないところもあるが、国の協力も得て、市町村の意見も聞きながら、検討して参りたい」。7日の定例会見で森田健作知事はこう強調した。

 館山市や南房総市、鋸(きょ)南(なん)町などの県南部を中心に猛威をふるった台風15号と、市原市で竜巻が発生し甚大な被害が出た台風19号。先月25日の記録的大雨では、河川の氾濫が相次ぎ、茂原市や佐倉市、長柄町などで浸水被害が発生。一連の自然災害による被害は、県内各地で広範囲にわたる。復旧の矢先に、再度被災し、新たな災害ごみが発生するケースもある。県循環型社会推進課は「災害ごみの推計量を見直し、できるだけ早く新たな実行計画を策定する」と方針を明かす。

 ただ、実際に処理を行っている自治体では厳しい状況が続く。一連の災害で約7千棟の住宅被害が出ている市原市では、2カ所の仮置き場に大量の災害ごみが積まれている。市では仮設の破砕機などを導入し、順次処分を進めているが、「(災害ごみを保管する)スペースの確保が厳しくなっている」と市の担当者は語る。

 台風15、19号では約600棟の住宅被害だった茂原市は、10月25日の大雨で1400棟以上が浸水。泥水を吸って重くなった畳などが大量に発生した。市は業者などと協力し、回収にあたっているが、被災直後の27日から設置した仮置き場は今月1日には満杯となり閉鎖。新たに仮置き場を設けた。「一旦回収しても、まだ新たな災害ごみが出てくるので、回収が終わるめどはたっていない」と担当者は厳しい表情をみせる。

 県の実行計画では、令和3年3月末までに全ての災害ごみの処理を完了させる予定だったが、推計量の見直しに伴って、処理完了の時期も延びる可能性もある。未曾有(みぞう)の災害からの早期の復興に向け、国や県、自治体の関係者が一体となった迅速な対応が求められている。

最終更新:11/8(金) 23:33
産経新聞

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