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果樹最大10アール150万円 米浸水に7万円 台風19号禍追加支援

11/8(金) 9:00配信

日本農業新聞

 政府は7日、台風19号の被災者への追加支援策を発表した。果樹農家への支援では、省力樹形(新矮化=わいか=栽培)に植え替える経費などに加え、大規模改植を余儀なくされる場合の上乗せ支援も用意。助成単価は10アール当たり最大150万円となる。倉庫に保管していた米が浸水し出荷不能になった農家の、営農再開を後押しするため同7万円を助成する。

 同日の政府非常災害対策本部で、安倍晋三首相は「農林漁業者の方々の一日も早い営農再開のため、総合的な対策を実施する」と強調。農業関係を含む追加支援策の早期実施に向けた第1弾として、1300億円超の予備費使用を8日に閣議決定する考えを示した。

 江藤拓農相は、農水省緊急自然災害対策本部で「(営農再開への支援は)時間との戦いと言っても過言ではない。農業者の方が次期作に向けて歩き出すのを全力でサポートする」と強調した。

 保管米が浸水し出荷できなくなった農家の営農再開のため土づくりや土壌診断などの経費として、10アール7万円を助成。災害に備え収入保険や保管米も補償できる建物共済の特約などへの加入が要件だ。大規模な浸水被害を受けた稲作地域には、土づくりに10アール1万円を助成。圃場(ほじょう)整備の作業委託などの費用の5割を助成する。

 果樹農家の植え替え支援策は、慣行栽培は10アール17万円だが、リンゴの新矮化栽培による省力樹形への改植は同53万円に助成単価を引き上げる。幼木管理を支援する同22万円の対策を合わせると補助額は同75万円となる。

 さらに、経営面積の過半を植え替える大規模改植への上乗せ支援として、(1)果実が実るまでの期間を短縮する大苗育成に10アール20万円(2)代替農地での営農に同52万円(3)省力技術の研修に同3万円──を用意した。リンゴを大規模に改植して新矮化栽培を導入し、全ての上乗せ対象に取り組む場合、合計で同150万円を支援を受けられる。

 改植を免れた園地でも、木が泥まみれになるなど被害が出ていることを受け、樹体洗浄や樹勢回復のために10アール7万4000円を助成。病害のまん延防止対策として同2万円を支援する。

 農業用機械や畜舎の再建、修繕、再取得に農水省の「強い農業・担い手づくり総合支援交付金」被災農業者支援型を発動。国の補助率は19号被害に限り通常の3割から5割に上げる。さらに地方自治体が上乗せする。

 被災を機に作物を転換したり、規模拡大したりする場合に必要な農機のリース導入も支援。同省の「持続的生産強化対策事業」の産地緊急支援対策を活用し、本体価格の5割を国が支援する。

日本農業新聞

最終更新:11/8(金) 9:00
日本農業新聞

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