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包装用接着剤に革新 塗布量少なく強い接着力 ボスティック・ニッタの「Kizen(かいぜん)」

11/8(金) 10:00配信

食品新聞

 ボスティック・ニッタはこのほど開催された「JAPAN PACK2019」に初出展し次世代型包装用ホットメルト接着剤「Kizen(かいぜん)」シリーズをアピールした。

 同接着剤は、包装資材を封函する際、一般的な接着剤に比べ少ない塗布量で強い接着力を持つのが特長。塗布量が少なくて済むことで包装も軽量化・コンパクト化でき、接着剤と包装資材の両方で使用量削減につなげることができる。

 来日したBostik(ボスティック)のパスカル・ペローニ グローバル・マーケティング・ディレクターは「段ボール箱を封函するときに接着剤の塗布量を大幅に削減できる。一般的な接着剤の使用量を100とすると、その70~80%で同等の接着力を保持できる」と胸をはる。

 既に食品業界でも、ビール・炭酸飲料のケース(段ボール)やバター、冷凍食品の包装資材などに採用されているという。

 「Kizen」は粒状で無臭の固形物。これをアプリケーターと呼ばれる機械で145~185℃の高温で溶解・吐出、塗布した瞬間に冷えて固着する。固着すると粘着性はなくなる。

 優れた加熱安定性でホース内に焦げが生じるなどのトラブルが少なくメンテナンスが大幅に軽減されるほか、「Kizen」の主原料である機能性ポリオレフィンは植物油由来のため、無臭でオペレーションの安全性にも寄与する。

 ボスティック・ニッタの玉岡徹取締役は「揮発成分であるトルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレンの4VOCの規制は厳しくなっている。それらを使用せず規制基準を大幅に下回る安全設計の『Kizen』は工場のオペレーターにも消費者にもやさしい」と語る。

 「Kizen」は汎用タイプの「FORCE」のほか「COOL」「ICE」「HEAT」の4タイプをラインアップ。タイプによって塗布温度や粘度などの特性を調整している。

 リサイクルも可能で、段ボールをリサイクルする際に水中に入れると「Kizen」は固形のため、分離・回収することができる。

 ボスティック・ニッタはフランスのボスティックと新田ゼラチンの合弁会社で18年8月に新田ゼラチンの製造を除く接着剤事業を承継。現在、大阪本社が営業とR&Dの機能を持ち、来夏には奈良に新設される接着剤工場が稼働し、食品包装用・衛生材料用などの接着剤を製造する。

 ボスティック・ニッタに機能性ポリオレフィンを供給している親会社のARKEMA(アルケマ)は約1兆円の売上高の2・5%を研究開発に投入している。ボスティックの売上高は約2600億円。
 「フランスの化学品メーカーであるアルケマは日本市場を重要視し3年をかけて新田ゼラチンの接着剤事業を買収した。3者の技術が融合して『Kizen』が開発され、これから積極的にアピールしていきたい」(パスカル・ペローニ氏)と意欲をのぞかせる。

最終更新:11/8(金) 10:00
食品新聞

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