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「避難情報廃止論」――避難勧告や避難指示は本当に必要なのか?

11/8(金) 12:11配信

THE PAGE

「何が何でも廃止」ではない

 警戒レベルという新たな仕組みが導入された今年も、台風19号による甚大な浸水被害など、日本各地が風水害に見舞われた。空振りを恐れず早めに出された避難情報の対象者は膨大な人数に上った。そうした中でも、空振りもあったし見逃しもあった。

 これから私たちは風水害に立ち向かうためにどのような社会を目指すのか。既に決まっている仕組みだからというだけで思考停止に陥ってしまうほど現在が成熟しているわけではないだろう。であるならば、避難について、もっと真摯な議論が必要だ。日頃から防災に携わる人、特に実際に緊急時の業務に携わっている行政関係者などにとって、「避難情報廃止論」というのはやや刺激的過ぎるタイトルだったかもしれない。ただ、私には「避難情報を何が何でも廃止してしまおう」という意図はない。真摯な議論を活性化させる一助となれば幸いである。

参考文献:及川康, 片田敏孝:避難勧告等の見逃し・空振りが住民対応行動の意思決定に及ぼす影響, 災害情報, No.14, pp.93-104, 2016年7月.

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最終更新:11/8(金) 12:11
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