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ブレグジットが3分で分かる。イギリス総選挙の行方や離脱の影響は?7つのポイント

11/8(金) 10:54配信

ハフポスト日本版

イギリスのEU離脱(ブレグジット)の期限が2020年1月末に延長されたことを受けて、12月12日に総選挙が実施されることが決まった。11月6日に議会が解散され、選挙戦に突入している。(浜田理央 / ハフポスト日本版)

国民投票があった2016年6月から約3年半。離脱のやり方を決める第1段階で停滞し続けている現状を打開できるのか。

イギリスはどこへ向かうのか。なぜここまでモメているのか。ブレグジットが起きたらどんな影響があるのか。イギリス在住のジャーナリスト・小林恭子(ぎんこ)さんに、こうした疑問や知っておきたいポイントを解説してもらった。

1.なぜこんなにモメているのか

そもそも原則として、下院議会は残留支持派が圧倒的に多い。ただ3年前の国民投票で、自分は残留派でも、選挙区の有権者は離脱を支持した場合もありました。残留派議員たちは、民主主義で決まったので反対してはいけないという気持ちをずっと抑えて来ました。

そこで、表立って残留支持や再度の国民投票を求めないことにし、いろいろな理由をつけて、テリーザ・メイ前首相やボリス・ジョンソン首相の出す案に反対するんです。離脱への危機感、合意なき離脱を避けたいと労働党などの野党側が反対していました。

イギリス政府は、EUとの交渉でよい結果を引き出そうとしているというよりも、考えているのは与党保守党と下院の国内事情です。2016年の国民投票は、保守党内のEU離脱を支持する議員を黙らせるためにやったと言われています。結果離脱側の投票が上回り交渉が始まった。離脱派をいかに納得させるかが当初からの第一の理由だったのです。

現実的には、保守党内のEU離脱強硬派を満足させるため「離脱した」ということを実現させることを目指しました。かつ、離脱になったら国民やビジネスに負の影響が出るという中道派や他の議員を満足させるために、EUに加盟している今までとあまり変わらないような、関税同盟や一部単一市場に入っている案を考えました。どちらも満足させるようなものをメイ前首相が実現させようとしたということです。

国民のためということは、ほとんど考えていないのが実情です。

メイ前首相の法案では、現状とあまり変わらないのではと離脱強硬派が反対して否決されました。ジョンソン首相が出した修正案は、保守党内はかなり満足して、離脱強硬派の人たちもこれを逃したら離脱できなくなるのではという恐怖感もあり、ほとんどが賛成しました。

ただ、北アイルランドが一部単一市場に留まることになって特別視され、EUに加盟し続けるアイルランドにより近くなる内容になっていましたので、北アイルランドの民主統一党(DUP)が反対しました。イギリス本土と北アイルランドの間に線が引かれることになるので、本土への帰属感の強い北アイルランドの民主統一党としては、政治的に絶対に受け入れられない。

でも、そろそろ離脱してほしいという有権者の要求が高まり、これを受けて一部の労働党の議員が賛成にまわり、離脱合意案はけっきょく可決されたのですが、議論する時間が3日しかないため延長願いが入って止まってしまった。

ジョンソン首相が「これではダメだ」と総選挙を呼びかけ、EU側が「1月31日までは待つ」と言ったので、合意なき離脱の緊急の懸念は無くなった。それで労働党も総選挙に同意して、今に至りました。

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最終更新:11/9(土) 15:13
ハフポスト日本版

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