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「姿を見かけない」昨年7月、児相に相談 1歳児にエアガン連射

11/8(金) 9:18配信

西日本新聞

 福岡県田川市で1歳の三男にエアガンを連射してけがを負わせたとして両親が逮捕された事件で、昨年12月に三男が肺炎で死亡する前に、病院で診察を受けていなかったことが7日、県警への取材で分かった。当時一緒に暮らしていた長男(3)と長女(3カ月)も定期健診などを受けておらず、県警は育児放棄(ネグレクト)がなかったか慎重に調べる。

【写真】逮捕された常慶雅則、藍両容疑者の自宅の集合住宅に集まった報道陣ら

 逮捕されたのは、自営業常慶(じょうけい)雅則容疑者(24)と妻の無職藍容疑者(24)。昨年11月下旬ごろ、自宅で、三男唯雅(ゆいが)ちゃんにエアガンを発射してプラスチック製BB弾を多数命中させ、けがを負わせた疑いが持たれている。ともに容疑を否認している。

 県警によると、昨年12月1日未明、藍容疑者は唯雅ちゃんが「息をしていない」と119番し、病院で死亡が確認された。藍容疑者は搬送時、「就寝中に泣きだして呼吸が浅くなり、次第に息をしなくなった」と説明した。ただ、死因の肺炎に至るまではせきや高熱の初期症状があり、受診させなかった経緯も調べる。

 遺体にはBB弾によるとみられる数十カ所の内出血や傷痕があり、体重は平均を下回っていた。傷の治り方が一様でなく、数日にわたって撃たれた可能性があるとみられる。

 両容疑者は当時、長男、唯雅ちゃん、長女の5人暮らし。次男は2016年に病死した。 (木村知寛)

田川市「適切な対応」 虐待確認できず

 福岡県田川市は7日、記者会見し、昨年7月上旬、市や田川児童相談所(児相)に「三男の泣き声がしない。姿を見かけない」と市民から唯雅ちゃんを心配する相談があったことを明らかにした。昨年1月には児相に「長男の顔が腫れている」と通報があり、市も情報を共有したが、いずれも虐待の事実は確認できないと判断。「市としては適切な対応を取った」と説明した。

 市によると、母親の常慶藍容疑者が19歳で長男を出産し、2016年6月に次男が病死したことから、市や児相でつくる「要保護児童対策地域協議会」が17年5月に要支援家庭と決めた。ただ、市職員による家庭訪問では不在も多かったという。

 唯雅ちゃんについては昨年7月25日、藍容疑者と来庁し、市職員の目視ではあざなどは見つからなかった。17年11月と昨年6月にも保健師らが確認したが、目立った異変はなかったという。

 宮崎博士・市民生活部長兼福祉事務所長は「幼い命を救うことができなかったのは残念」と述べ、改めて市の対応を検証していくとした。 (座親伸吾)

西日本新聞社

最終更新:11/8(金) 9:18
西日本新聞

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