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「ビーフカレーはないの?」ANAファーストクラスシェフ監修レトルトは3種類

11/9(土) 22:04配信

Aviation Wire

 全日本空輸(ANA/NH)の機内食を手掛けるANAケータリングサービス(ANAC)が、新ブランド「ANA FINDELISH(ANAファインデリッシュ)」を立ち上げた。機内食中心だったビジネスモデルからの脱却に向け、2016年10月から外販事業に参入。ANAグループが手掛ける地方創生と連携した形のメニューに刷新した。

 リニューアルの目玉は、就航地の食材を使い、名店の味を家庭で楽しめる「グルメ紀行ボックス」(関連記事)。ANAの単独路線など結びつきが強い就航地を中心に、特産品を使った1個8000円(マイル交換は1万マイル)の高級お取り寄せ食材だ。一方で、より販路を広げやすいものとして選ばれたひとつがカレーで、ビーフとポーク、チキンの3種類をそろえた。ANAというとチキンカレーのイメージが強いが、利用者からの声も反映したようだ。

◆ラウンジはチキンカレー

 航空会社でカレーと言えば、日本航空(JAL/JL、9201)が空港の国際線ラウンジで提供しているビーフカレーが有名で、ファンも多い。海外出張に出掛けるおじさんたちがSNSに写真を投稿する様を嘲笑する「エアポートおじさん」というワードが昨年ネット界隈を賑わせたが、ラウンジのカレーはその被写体の常連と言える。航空会社を利用する人にとって、それだけカレーが人気メニューである証だろう。

 ANAも、2014年から空港のラウンジでチキンカレーの提供をスタート。関係者によると、「JALがビーフなので別のものを」という声もあり、チキンになった理由のひとつのようだ。ファーストクラスの軽食でも「阿波尾鶏とマッシュルームのカレー」というチキンカレーを提供しており、ANACのオリジナル商品としても販売している。

 しかし、今回のメニューではビーフを含む3種類が登場。ファーストクラスの機内食を担当するシェフが監修したもので、箱はビーフがエアバスA380型機、ポークがDHC Dash 8-400(旧ボンバルディアDHC-8-Q400)型機、チキンはボーイング787型機をかたどった。ローンチカスタマーの787がチキンということは、ANAにとってそれだけチキンカレーが大事なのだろう。

◆クセになるビーフカレー

 「お客様からは『チキンもいいけど、ビーフはないの?』というお声をいただいていました」と話すのは、ANACの執行役員で、総料理長を務める調理統括室兼務洋食統括部の清水誠シェフ。「やっぱりビーフカレーが人気です。でも、ほかにはない味を考えてみました」と、今回のビーフカレーは市中にあるものとの差別化を図った。

 「ビーフの王道は欧風カレー。ガラムマサラを使い、クセになる味にしました」と清水シェフが説明する。口に運ぶとフルーツの風味を交えた味がするが、後からスパイシーな味が広がるカレーで、ほかとは違う印象を受ける。実際、社内の試食では賛否両論だったそうだが、クセになる味でファンの獲得を目指す。

 そして、ポークは昆布とマッシュルームと2種類のエキスを使い、和と洋のうま味をベースに仕上げた。チキンはあめ色にソテーした玉ねぎやガーリックを使い、中国醤油で仕上げた。

 価格も高くなりすぎないものを狙ったいい、ビーフが550円で、ポークとチキンは各500円だ。最近はレトルトカレーも高級化が進み、1000円を超えるものも珍しくない。しかし、売れ筋商品にするとなれば話は別で、「このぐらいであれば売れるかな、という価格帯」(清水シェフ)と、バランスを考えたものだという。

 カレーを含む新ブランドの商品は、ANAのショッピングサイト「A-Style」やマイル交換サイト「ANAセレクション」で扱う。今後はグループ外の通販サイトや高級スーパー、百貨店など、販路拡大も進める。カレーに続く商品はどんなものなのかを清水シェフに聞いた。「ハンバーグも人気がありますよ」と話す清水さん。

 男性がいくつになっても好きなメニューに挙げる料理が候補になりそうだ。

Tadayuki YOSHIKAWA

最終更新:11/9(土) 22:04
Aviation Wire

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