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ラグビーW杯日本大会で気になる 日本人の主審がいなかった理由

11/9(土) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

【話題の焦点】

 6日に発表された「2019ユーキャン新語・流行語大賞」に、ラグビーW杯から「ジャッカル」や「ONE TEAM(ワンチーム)」など5つがノミネートされた。まだまだ興奮冷めやらぬ人も少なくないようだが、あるW杯関係者が、こんな話をしていた。

「どんなスポーツでもそうですが、レフェリーのレベルが高くないと、プレーのレベル、選手のレベルは上がらない。そのプレーが国際的に通用するのかなど、厳しい目で判定できる人間がいるからこそ、試合の質が上がる。その結果、選手のレベルも上がる。日本のラグビーも、W杯でも笛を吹ける日本人レフェリーが増えていけば、ベスト8以上も望めるようになると信じたいですね」

 確かに、今回のW杯では、ラグビーの日本協会A級レフェリー・久保修平さんはアシスタントレフェリー(副審)を務めたが、12人の主審の中に日本人はいなかった。その理由について、日本ラグビーフットボール協会・審判部門長の原田隆司氏に話を聞いた。

「2007年以前は参加国の中から1人選ばれていましたが、それ以降は4~12年かけてセレクションが行われる“狭き門”となっています。国際競技連盟の『ワールドラグビー』がW杯の主審を決めるのですが、ピッチに立つにはW杯の下部大会である“スーパーラグビー”や“ヨーロピアンカップ”の準々決勝以上の試合に出て、主審として結果を残さなければなりません」

 久保さんは16~18年はスーパーラグビーで主審として活躍したが、19年から副審に“降格”。

「経験を積み、数年で結果を出さなければならない過酷な状況で、(久保さんの)経験不足は明らかでしたね。しかし、それまでの実績や実力が認められ、開催国ということもあり、W杯の副審に選ばれたのでしょう」(原田隆司氏)

 もっとも、今後、日本人が主審としてW杯の舞台に立つための「対策」と「育成」に抜かりはないようだ。

「今までは年功序列で、国内のトップリーグの主審は30代半ばからの人が少なくなかったのですが、主審は強靱なフィジカルも求められる。昨年からトップレフェリーを育てるために高校生を強化しているのですが、今後は10代、20代の人でも主審として笛を吹けるように育成しています。また世界の流れを受け、トップ選手だった人をトップレフェリーとして育てなければなりません」(原田隆司氏)

 近い将来、W杯の舞台で日本人の主審が見られる日も近そうだ。レフェリーの質が上がれば、日本代表のさらなるレベルアップも期待できる。

最終更新:11/9(土) 9:26
日刊ゲンダイDIGITAL

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