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ウソまでついて米国を怒らせ…韓国・文政権のみじめな末路 安倍政権は何もする必要はない ニュースの核心

11/9(土) 16:56配信

夕刊フジ

 【ニュースの核心】

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権が、日本との関係改善を模索し始めた。「反日」一辺倒のままでは「米国から見放される」と怖じ気づいて、軌道修正を図っているのだ。

 だからといって、日本が調子を合わせる必要は、まったくない。原則的立場を貫けばいいだけだ。そのうち、文政権は勝手に倒れるだろう。

 軌道修正の予兆はいくつもあった。

 例えば、文大統領は3日に大阪市で開かれた日韓交流イベントに祝辞を寄せ、その中で「互いを理解し、配慮しようとする両国国民の姿勢が日韓関係を支える」などと述べた。

 「天皇陛下(現上皇さま)への謝罪要求」で知られた文喜相(ムン・ヒサン)国会議長も来日し、河村建夫元官房長官らと会談した。文議長は「日韓の企業などから寄付を募って元徴用工に渡す」案を示したという。

 4日には、バンコクで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の合間を縫って、文大統領が安倍晋三首相に即席対話をもちかけた。安倍首相は「いわゆる『元徴用工』問題は1965年の日韓請求権・経済協力協定で解決済み」という従来の立場を述べたが、文氏は外交当局とは別に「より高官級の協議」を提案した、という。

 ここにきて、文政権が軌道修正を図っているのは、日本と結んだ軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄方針について、米国が強く見直しを迫っているからだ。

 文政権が破棄すれば、米国の韓国不信は決定的になる。最終決定の期限は23日午前0時に迫っている。それまでに、日本から対韓輸出管理強化の見直しなど「譲歩」を得られない限り、文政権は見直したくとも、みっともなくて出来ない「袋小路」に追い詰められてしまったのだ。威勢よく振り上げた拳を収める体裁に、頭を抱えている形である。

 以上のような展開は、左翼革命政権の本質をよく表している。彼らは「理想に燃えて突っ走る」のは得意だが、現実を見ていないから「走っている途中で足元の石に蹴躓(けつまず)いてコケてしまう」のだ。

 今回で言えば、GSOMIAを破棄すると、米国がどう思うか、をまるで考えていなかった。それどころか「米国も理解している」などと真っ赤なウソまでついて、すっかり米国を怒らせてしまった。米国が何を言おうと、既定路線で突っ走るなら見上げたものだが、そんな覚悟はなかったので、いまになって大慌てで右往左往している。

 まったく情けないというか、浅はかというか、みじめな展開である。

 さて、こうなると、安倍政権は何もする必要はない。一部には「韓国を敵に回していいのか」という議論もあるが、韓国という国と文政権は分けて考えるべきだ。この政権は「革命の理想こそが命」なので、改心することはない。改心するとすれば、下野して(おそらく監獄で)頭を冷やしてからだろう。

 当面は、文政権の様子見である。GSOMIA問題の結末と、いわゆる徴用工問題の対応を見極めてから考えれば、十分だ。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務める。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。最新刊に『明日の日本を予測する技術』(講談社+α新書)がある。

最終更新:11/9(土) 18:24
夕刊フジ

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