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麻生財務相の50年国債「検討する」も買い手とリスクは?

11/9(土) 15:00配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 またひとつ異常事態が加わるのか。麻生財務相が8日、50年物国債の発行について「これからの検討課題だ」と発言し、市場の注目を集めている。これまで財務省の公式見解は「検討していない」だったが、方針転換した形だ。

 しかし、50年先のことなど誰にも分からない。はたして“買い手”はいるのか。

「満期50年という超長期国債の発行が注目されているのは、異常な低金利が続いているためです。機関投資家は金利がつく運用先を見つけるのに四苦八苦している。なにしろ10年国債の金利もマイナスです。いまや金利のつく債券は“保有期間リスク”がある超長期債券か、“信用リスク”のあるジャンク債くらいしかない。恐らく、50年国債は0・5%程度の金利になるでしょう。いまプラス金利の商品は非常に貴重となっている。運用先に困っている生保などの機関投資家は買うはずです」(経済評論家・斎藤満氏)

■いずれ100年債も

 すでに海外では、フランス、ポーランド、スイスなどで50年債が発行されている。オーストリアは2年前、利率2・1%という低金利で100年債を発行している。世界中から“金利”が消えた状況だ。

 この先、日本も50年債や100年債などの“超長期国債”を発行することになっても不思議じゃない。しかし、“超長期国債”に弊害はないのか。

「財務省にとって、いまほど国債を発行するのに都合のいい時期はないでしょう。低金利の時に、長期国債を発行するのは理想的です。50年国債なら、50年間、借金を返済しなくて済みますからね。自分たちは借金返済に関わらずに済む。財務省のホンネは、低金利が続いている間に、永久に利子を払い続ける代わりに買い戻す必要がない“永久債”を発行することでしょう。しかし、超長期国債は、無責任に赤字国債を増やすことになりかねない。購入サイドの機関投資家にとっても、この先50年の間にインフレが起きたら一気に値下がりするリスクがあります」(前出の斎藤満氏)

 異常な低金利によって、常識は通じなくなっている。

最終更新:11/9(土) 15:00
日刊ゲンダイDIGITAL

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