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尾上菊之助「作るということは歌舞伎役者にとっての宿命」…“原点であり未来”の地・ギリシャで新作歌舞伎への思い語る

11/9(土) 16:59配信

スポーツ報知

 東京・新橋演舞場12月公演、歌舞伎版「風の谷のナウシカ」(原作・宮崎駿、演出・G2、6~25日)で主人公・ナウシカ役を務める歌舞伎俳優・尾上菊之助(42)が8日放送の日テレ系「アナザースカイ」(金曜・後11時)に出演。自身が演じるナウシカのモチーフの一つとなった王女がいたとされるギリシャのコルフ島を訪れ、新作歌舞伎を作り出すことへの思いを語った。

 ギリシャは「原点であり未来」と語った菊之助は、2000年に演出家の蜷川幸雄さん(享年80)と演劇「グリークス」の取材のために訪れた時のことを回想。歌舞伎の名門・尾上家に跡取りとして生まれた菊之助は当時、重圧を感じていたという。20代の頃について「不器用な方だったので、先輩の通りにやってみて、なんでその先輩の通りにはできないんだろうっていうことにずっともがき苦しんでいた」とした上で「自分は何をやっているんだという風に自分の足らなさ、至らなさっていうのを凄い感じてましたね」と当時の苦悩を語った。

 それでもできることを探し続けた菊之助は蜷川さんが演出をする現代劇に挑戦し精進を重ねたという。菊之助は蜷川さんについて「とにかく現代演劇っていうことが初めてだったので不安だった自分を導いてくれた」とし、「実感とか身をもって体験できることはなんでもしておけっていうことだったんでしょうね」と懐かしそうに振り返った。

 最後に向かったのはコルフ島。この地について菊之助は「ナウシカのモデルになった王女が住んでいたであろう場所がコルフ島だから来たかったんです」と語り、一番来たかったところであったことを明かした。新作歌舞伎として歌舞伎化される同作は、今までも実写化の話が何度も出ていたがすべて断ってきた宮崎監督にとって一番大事な作品。菊之助は主演を務めることについて「もちろん歌舞伎が好きな方の期待を裏切らないのと同時にナウシカファンを裏切っちゃいけないのでそこは一番自分にとってプレッシャーになっているところですね」と覚悟を語った。

 また、同作を演じることは菊之助にとって長年の夢だったそうで、同じくナウシカのモチーフになったとされる『堤中納言物語』の虫愛づる姫君にも言及。「虫を本当にかわいがって愛でて、あんまり自分の身なりに気は使っていないんだけど、小さきもの弱きものに対して本当に心優しい少女なんだろうなっていう風に思っているんです」と語り、「もともとジブリの作品は好きだったんですよね。あの少女の姿がすごくかっこよかったんですよね」と自身の“ジブリ愛”を語った。

 そして、新作歌舞伎を作るということについて「今ある古典っていうのも作られた当時はもちろん新作であったわけでそうやって各歴代の俳優がその時代に生きた作家と組んで古典として歌舞伎を守りつつ新作を生み出してきたというのが歌舞伎の歴史」と語り「新作を作るということは歌舞伎役者にとっての宿命というか先人に対する恩返しだと思っています」と自身の新作歌舞伎への思いを語った。

最終更新:11/9(土) 16:59
スポーツ報知

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