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「原理主義者」岡田克也氏 野党勢力再結集に向け活発化

11/9(土) 9:00配信

産経新聞

 野党統一会派の岡田克也元副総理が野党勢力の再結集に向け、精力的に動いている。融通の利かない「原理主義者」と煙たがられる向きもあるが、これまで旧民進党が分裂しても特定の政党に属さず、散りぢりになった議員をつなぐ接着剤の役割を務めてきた。今秋には立憲民主党や国民民主党など旧民進勢力が統一会派の結成にこぎつけただけに、岡田氏は会派内の若手議員を対象とした政治塾も開き、一体感の醸成に腐心している。

 「多くの先輩の話を聞いて、そこからヒントを得て、自らの地元活動の参考にしてもらいたい。党の異なる議員間の交流を促すことで、一体感を持ってもらうことも期待している」

 岡田氏は10月24日配信のブログで、前日の23日に立ち上げた政治塾の狙いをこう説明した。

 政治塾は、統一会派に所属する新人議員を対象に、次の衆院選に向け、強い選挙基盤を作ることを主眼としている。岡田氏が発案し、呼びかけ人には野田佳彦前首相、中村喜四郎元建設相、江田憲司衆院議員ら、衆院選挙区で連続当選を重ねた重鎮が名を連ねる。

 23日の初会合には、統一会派内の新人議員18人が参加した。岡田氏は会合で「政権交代を目指している中、選挙区でどれだけの人が勝てるかが大事になる」と語り、どのような政治情勢でも地元で勝ちきる基礎体力を作るよう呼びかけた。初回は国民民主党の玉木雄一郎代表が講師を務め、地元での日常活動の大切さや、無党派層を意識したインターネットの活用法などを説いた。

 岡田氏は旧民進党分裂後、立民や国民などに参加しない議員を集めた国会会派「無所属の会」で代表を務め、バラバラに分かれた仲間が再結集する機会を探ってきた。「一強政治の打破」という政治信条を成し遂げるためには、巨大与党に対抗する野党勢力の結集が必要と考えたのだ。

 それだけに、9月に結成された統一会派への思い入れは人一倍強い。

 「私はかなり良い議論ができたと思う。役割分担もしながら、統一会派の成果が出た予算委員会だった」

 岡田氏は10月17日の記者会見で、統一会派として今国会で初めて臨んだ衆参両院の予算委について満足げに振り返った。特に、約2年7カ月ぶりに衆院予算委の質問に立った立民の辻元清美幹事長代行の追及ぶりを「芸術品」と絶賛した。

 岡田氏は「接着剤」としての役割を担うため、今後もしばらくの間は無所属で活動するという。「自分で手足を縛るつもりはない。大きな固まりを作るために最善の道を常に行きたい」と意気込む。

 ただ、信念を曲げない性格から原理主義者の異名を持ち、自由気ままに評論家然と構えて行動する岡田氏には身内からも疑問の声が上がる。

 河井克行法相が辞任した10月31日、今後の国会運営をめぐり与野党が激突し、国会は空転した。報道各社の野党担当記者は国会取材に翻弄されたが、岡田氏はこうした情勢に目もくれず、自身が定期的に開いている記者会見を予定通り行った。

 立民幹部は、岡田氏が毎週開く会見を「どこの政党にも所属していないのに、どういう立場で開いているのか。重鎮だからみんな黙ってみているが、他の人なら許されない」と突き放す。

 自由党の国民への合流交渉をめぐり、合流に反発する国民の国会議員を岡田氏らが立民にスカウトし、玉木氏ら国民幹部を激怒させたこともあった。

 とはいえ、かつて立民の蓮舫副代表から「一緒にいて本当につまらない男」と評され、政界では「1円単位で割り勘を求める男」として有名な堅物にとって、そうした声もどこ吹く風だ。

 ある国民民主党の参院中堅は、沈思黙考した上で、自由自在に政界を動き回る今の岡田氏をこう評した。

 「まるで仙人のようだ」(政治部 千田恒弥)

最終更新:11/9(土) 9:00
産経新聞

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