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首里城火災でYouTuberが次々「自分が燃やした」 心ない“デマ動画”投稿者が知るべき罪と罰

11/9(土) 7:04配信

関西テレビ

10月31日、一部が世界遺産にも登録されている首里城が大きな炎に包まれ、正殿など7棟が焼失しました。

 かつて、琉球王国と呼ばれた沖縄の歴史と文化のシンボルの焼失に、地元では…。

女性:
「こんな事起きてなんでかしら、どうしてこんな火災が起きたかね」

 地元の皆さんだけでなく、多くの人が涙した首里城の火災。

 火元とみられる正殿から、電気を分配する分電盤が焼け焦げた状態で見つかり、警察は電気系統のトラブルが火災につながった可能性が高いとみて、捜査しています。

 一方で、こんな動画が…。

<YouTuberの男性が投稿した動画>
「沖縄の首里城が火災になったということで、それを実際にやってしまったのが、僕ですね。大事な建造物、首里城を燃やしてしまった」

“炎上系YouTuber”を名乗る男が「自らが火災を起こした」と謝罪する動画。似たような動画はほかにも投稿されていて、批難する声が上がりました。

女性:
「やめて欲しいわ、心ないこと言うたらあかん」

別の女性:
「不謹慎というか、逮捕したらいいねん。結局、再生回数でお金を儲けるためでしょ」

男性:
「罪にはできないだろうけど、警察に捕まって、自分のやったことを反省したほうがいい」

「自分が燃やした」というような不謹慎な動画を投稿することは罪にならないのでしょうか。菊地幸夫弁護士に伺います。 

Q.今回の火災では、首里城の本殿から11月3日に焼け焦げた分電盤が回収されています。電気系統から出火したのではないかという見方が強まっていますが、まだ原因は分かりません。放火ではなかったとしたら、所有が国で管理・運営が沖縄県という形なのですが、責任はどのようになるのでしょうか?

菊地弁護士:
「例えば管理・運営が沖縄県ということであれば、分電盤が例えば老朽化してチェックしなきゃいけない、取り換えなきゃいけないとなると、管理・運営側の責任。ということになると、管理・運営側が所有者に対して賠償するということもあり得るかもしれません。

 でも、管理をちゃんとやっていて、例えば動物が入ってショートしてしまったなど、不可避の場合は、最終的に国としてはどこにも賠償を求められないということもあり得ますね」

Q.どこまで検証が可能なのか相当時間がかかりそうで、国もバックアップをすでに表明していますが、そんな中で心なき“デマ動画”が巷を騒がせているわけです。「首里城を燃やしたのは僕です。本当に申し訳ない」などと言っていて、“炎上系YouTuber”を名乗る人物で、これは罪にはならないのでしょうか…。

菊地弁護士:
「軽犯罪法違反あるいは偽計業務妨害罪の可能性があります。虚偽の犯罪を公務員に申告するということで、軽犯罪法に条文があります。もし本当は燃やしたのがその方でないとすると、虚偽の犯罪ですね。この動画を警察の方も見ているかもしれませんので、軽犯罪法違反になる可能性があります。

 ただ、軽犯罪という軽い罪では済まず、例えばこの動画を見た警察の方が『これは捜査しなければいけない』など捜査を混乱させるといった効果もあるかもしれません。そうすると業務妨害ということで、こちらは3年以下の懲役または50万円以下の罰金となり、少し重い罪になります。

 こういう、人が心を痛めている事態に対して、自分の広告収入などを目的にしたのかもしれませんが、そういうことでやるというのは、ぜひ罪を重くしていただきたいと思いますね」

Q.現在のところ、さほど疑われてはいませんが、仮に放火だったらどのように?

菊地弁護士:
「放火ということになると、正殿自体は人が住んでいる建物ではないと思うんですけど、首里城全体の構造として、例えば警備員の方がいらっしゃったり、見回りで人がいらっしゃったりするということで、人がいる建造物への放火ということになる可能性があります。そうすると現住建造物放火ということで我が国の法令の中でも非常に重く、死刑または無期もしくは5年以上の懲役という犯罪です。今回はそうではないと思いますけれども」


(関西テレビ11月6日放送『報道ランナー』内「そこが聞きたい!菊地の法律ジャッジより)

最終更新:11/9(土) 7:04
関西テレビ

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