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大ブレーク「食べる豆乳」~創業100年、攻める老舗企業

11/9(土) 12:05配信

テレ東プラス

東京・港区。その日、表参道に黄緑色のビルが出現した。その外装は豆乳の定番商品、パック豆乳にそっくり。ビルの前には大行列ができていた。行われていたのは無料で豆乳を配る販促イベント。豆乳をパックのまま凍らせる新しい食べ方、「豆乳アイス」の提案だ。バニラアイス、マカダミアナッツ、チョコミント......。冷凍庫で凍らせるだけで豆乳をアイス仕様で楽しめる。

爆発的に増やした豆乳のラインナップは今や30種類以上。新たな豆乳ファンを生み出した。斬新な手法で豆乳をブレークさせたのがキッコーマンだ。

この豆乳は元々、食品メーカー「紀文」のグループが手がけていた。それを2006年にキッコーマンが傘下に収め、徹底的にテコ入れすることで、年商300億円を超える事業に成長させた。

キッコーマンの知られざる商品は豆乳だけではない。デルモンテも日本ではキッコーマンが手がけるブランドだ。そのトマトジュースもやはり斬新さで売れている。「リコピンリッチ」にはトマトに含まれる栄養素リコピンが通常の1.5倍も入っている。「リコピンリッチ」をふんだんに使った手軽にできる栄養たっぷりの料理も人気となっている。

東京・港区のキッコーマン東京本社。開発チームは研究開発の末、業界に先駆けて、リコピンの増量に成功した。

「900グラムのボトルにトマト28個分を使っています。逆さにしても出てこないぐらい濃厚で、飲み物として成立させるのが難しかった。ある意味で革命的な、開発に苦労した商品です」(プロダクト・マネジャー・松野裕介)

そして「リコピンリッチ」を広めるために力を入れてきたのが、さまざまなトマトジュースレシピの提案。「リコ活」なんて言葉も考えた。売り上げは前年の1.4倍に急上昇した。

キッコーマンは創業100年とは思えない大胆な商品で攻め続けている。国内の醤油の需要が激減する中、キッコーマンの年商はついに4500億円を突破した。

醤油でも大胆に攻めている。売れている「しぼりたて生しょうゆ」。醤油が酸化するのを防ぐ密封式ボトルを開発。加熱処理をしない新鮮な醤油も味わえるようにした。

「いつでも新鮮」シリーズとして展開し、用途によって使い分ける醤油の新たな楽しみを定着させた。トビウオを使った「あごだししょうゆ」、ミッキーマウスが描かれた限定品はリッチな味わいの「減塩しょうゆ」......。「いつでも新鮮」シリーズは醤油を変え、100億円商品に育った。

さらに斬新な醤油の開発も進められている。千葉県野田市のキッコーマン本社。醤油開発のエキスパートが集まるしょうゆ開発部では、用途に合わせた味わいを作り込んでいた。

長年培った発酵技術を武器に、ライバルに負けない醤油を次々に作りだしていく。例えばカキのだし醤油「牡蠣しょうゆ」。「カキは風味が強い出汁。濃厚な醤油を合わせないとカキの風味に負けてしまうので、濃い醤油を選ぶ」という。

茶色の粉は、独自の低温乾燥技術によって粉末状にした「パウダーしょうゆ」だ。これなら、弁当のおかずなど醤油を使いにくかったものにも使うことができる。新たな需要を掘り起こす商品だ。

「幅広いシーンに使っていただき、塩を使うように醤油も使ってもらいたい」(加工食品開発部長・早瀬弥恵子)

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最終更新:11/9(土) 12:05
テレ東プラス

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