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診断まで20年かかる人も…全身が腫れる難病 「知ってほしい」患者の苦しみ

11/9(土) 9:07配信

西日本新聞

医師の認知度も低く

 突然全身が腫れる難病「遺伝性血管性浮腫(HAE)」。内臓が腫れると激しい腹痛に襲われ、喉が腫れれば呼吸困難に陥って命にかかわる。患者は全国に推計2600人。ただ、医師の認知度が低く、診断されるまで20年近くかかる人もいるという。患者たちは「医療関係者の知識と理解を深めて」と訴える。

【写真】患者の発作時に腫れた唇

 発作時に病院に駆け込んでも適切な治療をしてもらえない。旅行先の医療機関に薬を置いていない恐れもあって遠出できない…。14歳でHAEと診断された福岡市南区の理学療法士今村幸恵さん(44)は、常に不安を抱えて暮らす。

 発症は千葉県に住んでいた小学4年。一晩中嘔吐(おうと)が続いて入院。原因は分からず、絶食して点滴を受けるしかなかった。それまで学校を休むことはほとんどなかったが、月1回は激しい嘔吐と腹痛で10日間ほどの入院を繰り返すようになった。生理が始まると発作の頻度は2~3週間に1回に増えた。

体育や運動会は参加できず…

 1回の発作で2キロは痩せてしまうため、体重は30キロ台。体育や運動会は参加できず、家族旅行も行けなかった。大学病院で検査を尽くしても診断は付かなかった。

 米国の論文を調べた医師のおかげで、中学2年で「HAE」と診断。「やっと分かった。患者は自分だけじゃない」と安心したものの、治療法は確立しておらず、症状も生活も変わらなかった。専門学校生だった20歳の時、喉が腫れて気道がふさがり、声も発せず、息もできなくなった。何とか母親に伝えて救急搬送され、一命を取り留めた。

発症率は5万人に1人

 HAEは、炎症を起こした血管から水分が漏れ出て、手足やまぶた、唇、消化管など体のあらゆる場所が腫れる。発作は突然起こり、数日から長くて1週間程度で治まるが、場所によっては命が脅かされる。

 HAEに詳しい堀内孝彦九州大病院別府病院長(免疫・血液・代謝内科)によると、原因は「C1インヒビター」というタンパク質が欠損する遺伝子異常とされ、親子間で遺伝する例が多い。発症率は5万人に1人。日本には2600人いると推計されるが、診断されて治療を受けている患者は450人程度。

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最終更新:11/9(土) 9:07
西日本新聞

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