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ドルトムント“も”正念場。デア・クラシカーは近未来占う一戦に…勝負弱さ目立つ指揮官は真価問われる

11/9(土) 17:40配信

GOAL

9日、ブンデスリーガを代表する一戦である“デア・クラシカー”が開催される。バイエルン・ミュンヘンとドルトムントによる一戦で、近年は世界からも注目を浴びるビッグカードに成長した。

加えて、今回は例年以上の注目を集めている。それはバイエルンが前節フランクフルト戦の大敗によって指揮官を交代したからだ。危機的状況にある昨季王者だが、実はドルトムントも正念場を迎えている。

チームがどのような内情を抱え、このバイエルン戦がどのような意味を持つのか。それを知ることで、よりデア・クラシカーが興味深い一戦となるはずだ。
(文=遠藤孝輔)

開幕ダッシュ失敗の要因は…

 デア・クラシカーを目前に控えたバイエルンとドルトムントのチーム状況はやや対照的だ。前者は前節(ブンデスリーガ第9節のフランクフルト戦)の大敗後、ニコ・コバチ監督を更迭。ニクラス・ジューレとリュカ・エルナンデスが負傷離脱中、ジェローム・ボアテングが出場停止と、3人のCBが不在という満身創痍の状態で大一番に臨まなければならない。一方、ドルトムントはケガで出場が危ぶまれていたマルコ・ロイスとジェイドン・サンチョが前日トレーニングで復帰。『Bild』によれば、敵地ミュンヘンに乗り込む遠征メンバーに名を連ねたという。ここにきて公式戦3連勝中とチーム状態も上向きだ。

 しかし、ドルトムントもバイエルン同様、順風満帆のシーズンとはなっていない。昇格組のウニオン・ベルリンに敗れたほか、第5節から3戦連続ドローに終わるなど、開幕10試合でわずか5勝(バイエルンも同数)と優勝候補らしからぬ序盤戦に。ドルトムントにとっても今回のデア・クラシカーは近未来を占う一戦になるだろう。アリアンツ・アレーナでは直近の2シーズンで大敗(昨シーズンが0-5、一昨シーズンが0-6)を喫しているが、手負いのバイエルン相手に同じ轍を踏むようなら、つい最近まで巷を賑わせていたリュシアン・ファーヴル監督の進退問題が再燃してもおかしくない。

 就任2シーズン目を迎え、そのスイス人指揮官は限界を露呈しつつある。明らかなミスだったのがチャンピオンズリーグ第3節のインテル戦での采配だ。昨シーズンから一貫して採用してきた4-2-3-1を使わずに、突如として5バック気味に構える3-4-3を採用。インテルの強力2トップに対抗する“奇策”を講じたが、この戦術オプションはまるで機能しなかった。奇策と言えば、昨シーズンのデア・クラシカーでも裏目に出ている。ロイスを最前線に置く普段とは異なる布陣で臨むも、攻守の歯車はまるで噛み合わなかった。

 大型センターフォワードを使わない戦術的なこだわりも、今シーズンは足枷となっている印象だ。局面打開力に優れるサンチョとトルガン・アザールの両ウイングに加え、ここのところ絶好調の右SBアクラフ・ハキミ、俊足の左SBニコ・シュルツが幾度となくサイドを抉っても、基本的にはグラウンダーあるいは低空のクロスばかりで、相手守備陣に読まれやすくなっている。今夏の移籍市場で一枚でも大型センターフォワードを手に入れておけば、持ち前のサイドアタックはさらに威力を増していたはずだ。

 もっとも、リーグ3位タイの23ゴールを挙げている攻撃より、ドルトムントが序盤に苦戦した要因は守備にある。守護神ロマン・ビュルキのプレーにはムラッ気があり、24歳と伸び盛りのCBマヌエル・アカンジはミスを連発。バイエルンから復帰したマッツ・フンメルスの奮闘に助けられた試合は一つや二つではない。開幕当初のアキレス腱となっていたセットプレーの守りこそ安定してきたものの、流れの中ではハイプレスもブロック守備もなお改善の余地を残している。はたして、バイエルンの強力攻撃陣を止められるか。

 補強の目玉がすぐに本領発揮に至らなかったのも、ドルトムントがロケットスタートに失敗した理由だろう。アザールもユリアン・ブラントもここにきて決定的な仕事を連発しているが、序盤戦はまるでパッとしなかった。新戦力が適応に時間を要するのは珍しくないが、ドルトムントには加入直後から異彩を放ったピエール・エメリク・オーバメヤンやヘンリク・ムヒタリアン、ミシー・バチュアイなどの前例がいくつもある。ロイスの不在時に輝いたブラントに関しては、その大黒柱と共演した際も存在感を示せるかが課題だ。

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最終更新:11/9(土) 17:40
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