沖縄・北谷での秋季キャンプに参加している中日・小笠原慎之介投手(22)が10日、中日を退団し、西武復帰が確実な松坂大輔投手(39)への感謝の思いを口にした。
「まず松坂さんがどういうイメージでキャッチボールしているのかを知らないといけない。実際に見て『どこを意識しているんだろう』って観察してから質問していきました。そのうち1日1個は質問できるようになりました」。今季の小笠原は左肘遊離軟骨除去手術で出遅れ、2月中旬の術後初のブルペンで今度は左肩に違和感を覚えた。スローペースで調整を余儀なくされたが、4月にも再発。わらにもすがる思いで松坂に復帰へのアドバイスを求めた。
「一番頭に残ってるのは右足がついてから投げること。肩を痛めた人は痛くないように胸の張りをなくして、足をつくと同時に投げてしまいます。それを我慢して投げないとボールも強くいかないよ、と松坂さんに言われました。それから腕を体の近くまで持ってこないと肩や肘を痛めてしまうとも。実際に松坂さんも腕の収まりがいい日はすごくいい球を投げていましたから」
8月10日のDeNA戦待望の1軍復帰。7試合登板し3勝1敗、防御率2・56の成績を残し、来季へ光が差し込んだ。ただ、その“恩師”はもう側にはいない。
「寂しいなと。来年もいてくれると思っていた自分がいたので…。でも同時に『これからは周りに頼らず、自分でやっていかないといけないんだよ』と野球の神様に言われた気がしました」
松坂の後方支援を受けて復活の足がかりをつかんだ小笠原が、来季はさらなる成長を遂げた姿を見せてくれるに違いない。
最終更新:11/10(日) 14:36
中日スポーツ
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