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リストラ数は6年ぶりに1万人超え。業績好調でも早期退職者を募集する理由

11/11(月) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

2019年のリストラによる退職者数が6年ぶりに1万人を超えた。東京商工リサーチの調査によると、2019年1月~9月に希望退職や早期退職者を募集した上場企業は27社で対象人員は1万342人。2018年の人員を大幅に上回るだけではなく、6年ぶりに1万人を超えた。

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さらに10~11月にはキリンホールディングス(以下、キリンHD)と傘下のキリンビールなども希望退職者募集を実施しており、リーマンショック後の2010年の1万2232人を超えるのは確実と見られる。

リストラ実施企業の3社に1つが業績好調

リストラ自体は退職費用など当期だけの“特損”(特別損失)で処理すれば、来期以降に人件費削減分の短期的利益を生み出すための常套手段として一般化しているが、それでも業績不振を名目に実施する企業が多かった。

ところが近年では業績好調にもかかわらず、リストラに踏み切る企業が目立ち、とくに今年は顕著だ。

例えばキリンHDは2018年度決算ではビール類が全体を牽引し、大幅増収を達成。2019年度上半期も売り上げ、収益ともに好調が続いている。

キリンHDだけではなく、2019年にリストラを実施したアステラス製薬、中外製薬、カシオ計算機などの有名企業も業績は堅調だ。2019年にリストラを実施した27社のうち、前期決算の最終赤字は12社、減収減益が6社、残りは業績が好調の企業だ。

好調にもかかわらずリストラに踏み切る理由

なぜ業績が悪くないのに大量のリストラに踏み切るのか。理由や背景として以下の3つが考えられる。

若手が少なく年輩社員が多い社員のいびつな年齢構成を解消し、新陳代謝を図る

新規事業への進出など中・長期的経営戦略を見据えた事業構造改革に必要とされない人材の放出

年功的人事・賃金制度から職務・成果に基づいた制度改革への移行に伴う社員の反発を防止する

いずれかの単一の理由ではなく、重なっている場合も多い。

1については、多くの企業が応募対象社員を45歳以上と中高年に限定していることでもわかる。とくに1986年から1991年のバブル期入社組は今年50~55歳になるが、他の世代に比べて社員数が突出している。一定程度、削ることで社員構成を適正化できる。

また、比較的好業績の今こそ通常退職金にプラスされる割増退職金を増額できるし、再就職環境も悪くないので応募してもらえるのではないかという思惑もある。数年前から毎年小規模のリストラを実施している建設関連会社の人事部長はこう語る。

「数年前から“人員適正化プラン”という2020年度を最終目標としたプロジェクトを推進しています。45歳以上の社員を対象に毎年20人前後の社員に退職金割増プランを提示し、退職勧奨します。各部署から候補に挙がった戦力と見なされない社員と面談し、社内での活躍の場が減ること、今後の昇格・昇進の可能性がないことを伝え、そして社外で活躍する道を選んではどうかと提案します」

「決して無理強いはしませんし、本人も職場で期待されていないことは自覚していますし、割増退職金がもらえるならと比較的すんなりと承諾してくれます。その一方で新卒を減らすことなく採用し、社員数が少ない30代半ばの中途採用にも力を入れています。今では中高年社員も減り、平均年齢も以前の52歳から40代前半にまで下がり、だいぶスリム化してきています」

最終期限がなぜ2020年度までなのか。人事部長は「好調な業績を維持できるのは東京オリンピックまでじゃないかという一応の目安を設定し、それまでに業績が悪化しても強固な人材基盤を築いておきたいから」と言う。

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最終更新:11/11(月) 23:01
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