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万一のために知っておきたい! 被災して就学ができない場合に活用できる、 緊急採用奨学金とは?

11/11(月) 18:50配信

ファイナンシャルフィールド

被災した場合、状況によっては、教育関連費にもさまざまな支援制度が適用されます。現行制度の適用に加え、例えば、住宅に被害を受け学用品を失った小・中学校、高等学校などの児童・生徒に対して、教科書や教材、文房具、通学用品が支給される制度があります。これは災害救助法の「教科書等の無償給付」という項目によるものです。

ほかにも、「小・中学生の就学援助措置」や「高等学校授業料等減免措置」、「大学等授業料等減免措置」の中で被災した場合のサポートがあります。子育て世帯としては、被災前からチェックしておきたい内容といえます。

緊急・応急採用奨学金

中でも、大学などの高等教育機関に進学しているお子さんのいる世帯では、被災した場合、家計状況が悪化し、お子さんを修学させることが難しくなることが考えられます。このような場合、独立行政法人「日本学生支援機構(JASSO)」の「緊急採用奨学金」を活用することができます。

現行の制度では、奨学金は「給付奨学金」と「貸与奨学金」の2種類です。給付奨学金は返還する必要のない奨学金、貸与奨学金は返還する必要のある奨学金ですが、緊急採用奨学金は貸与奨学金制度の中にあるものです。

緊急採用奨学金は、貸与奨学金のうち、利息の付かない第一種奨学金として位置付けられています。これに対し、利息の付く第二種奨学金として「応急採用奨学金」もあります。

緊急・応急採用奨学金は、必ずしも災害を被った場合だけでなく、ほかにも、失職・破産・事故・病気・死亡などのケースでも要件に適合すれば認められます。

ただし、あくまでも在学中の学生が対象であるため、現在、高校生で、これから進学する場合の予約採用では対象になりません。在学している高等教育機関は、大学や短大、高等専門学校、専修学校(専門課程)のほか、大学院も含まれます。

緊急・応急採用奨学金における2つの基準

通常、奨学金を利用する場合、「学力基準」と「家計基準」の2つの基準を満たした場合、奨学金の利用が認められます。緊急・応急採用奨学金は、貸与奨学金であるため、同じく学力基準と家計基準がありますが、特筆すべきは、家計基準が大幅に緩和されている点です。

○緊急採用奨学金における「学力基準」※以下のいずれかに該当する者
 ・大学等における学業成績が、平均水準以上である者
 ・特定の分野において特に優れた資質・能力を有する者
 ・大学等における学修に意欲があり、学業を確実に終了できる見込みがある者
 ・その他特別の理由により、緊急採用の対象とすることが必要であると学校長が特に認める者

○緊急採用奨学金における「家計基準」※以下のいずれかに該当する者
 ・家計急変の事由が生じたことによりその後1年間の家計が収入基準額の範囲内になることが確実である者
 ・家計急変の事由により、申込者の属する世帯の年間の支出額が著しく増大した場合、または年間の収入額が著しく減少した場合
 ・その他、家計急変の事由により、緊急採用が必要と学校長が特に認める者

大学院の場合の学力基準と家計基準については、少し内容が異なるため、詳しく知りたいという方は、独立行政法人「日本学生支援機構(JASSO)」にお問い合わせください。

そして、応急採用奨学金の基準は次の通りです。
 ・今後とも家計急変の事由が生じたことによる経済困難が継続すると見込まれる者
 ・学力および家計を総合的に判断し学校長が緊急に奨学金を必要と認める者

こちらも、大学院については、少しだけ異なるため、詳細については、独立行政法人「日本学生支援機構(JASSO)」のホームページなどでご確認ください。

まとめ

今年の10月に発生した台風19号ですが、東日本の広範囲にわたり、被害をもたらしました。広い地域で災害救助法が適用されますが、このような場合、緊急・応急奨学金は、学力基準や家計基準を満たせば、原則、全員が対象者として認められます。

また、災害救助法が適用されなかった地域でも、同等の被災を受けた世帯の学生や、災害救助法適用地域にあるお勤めの会社が被災したという世帯でも採用される場合があります。このような場合、在学中の学校に確認するようにしましょう。

出典:独立行政法人 日本学生支援機構「緊急採用・応急採用」

執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)

ファイナンシャルフィールド編集部

最終更新:11/11(月) 18:50
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