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生活スタイルを変える「中食」とは~高齢化や働く女性増加背景に 流通アナリスト・渡辺広明氏が解説

11/11(月) 16:15配信

まいどなニュース

流通アナリストの渡辺広明氏が「ビジネスパーソンの視点」から発信する「最新流通論」。今回のテーマは店舗で調理された食品を購入して持ち帰り、自宅で食べる食事形態「中食」(外食や内食の対義語)。社会環境の変化を背景に、今後も生活スタイルを変えていくであろう中食の現状を紹介する。

【写真】地上47階建ての渋谷スクランブルスクエア。「中食」コーナーも充実し、買い物客であふれている

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11月1日に渋谷駅に開業した「渋谷スクランブルスクエア」は令和初の大型商業施設ということで大盛況。特に駅直結であるB2階の持ち帰り中食ゾーンは消費税8%の軽減税率効果もあり、人人人人でごった返していて人酔いするほどでした。

そんな中、江戸前天丼専門店で人気の「金子半之助 日本橋」はそんな社会環境に合わせ、持ち帰り弁当店第1号店をオープン。テイクアウト用としてお土産天むすを展開。思わず買ってしまいましたが、家で食べたらこれが美味(うま)い。

持ち帰りの多いモスバーガーは、10月からウーバーイーツの配送料無料キャンペーンを実施し、店舗に来ないお客さまの取り込みにも積極的。まさに外食や中食の境目もなくなり、胃袋争奪戦が激化しています。

そんな中、店内調理系持ち帰り弁当では実はローソンが店内に「まちかど厨房」を展開し、約5800店舗(2019年8月時点)と業界で圧倒的トップに踊り出ています。コンビニの弱点である「手作り感と出来立て感のなさ」を解消し、お客さまの支持を徐々に集めています。

コンビニの数の力を利用し、高品質の原材料仕入れに力を発揮。売れ筋ナンバーワンは弁当ではなく、厚切りロースカツサンドです。ファストフードの看板商品「からあげクン」が発売から33年目で店内フライヤー活用に一日の長があるのと、加熱済みでない生に近い食材を揚げるため、ジュシー感が出ていて固定客も増えています。

ただし、店内調理は人手不足の課題もあり、時間を決めて1時間程度で専任がまとめ作りをする事で改善したり、母店を小さな工場として製造し、5~10店舗に配送する方法なども広がりをみせています。

コンビニでは消費期限が2~3日間のチルド弁当や冷凍食品の品ぞろえを増やしています。店内調理も店舗の状況に合わせて製造できるため、併用すると食品ロス削減と品切れ防止に効果が期待できます。

超高齢化・働く女性の増加で家庭内調理は益々減っていきます。軽減税率もあり「出来立て持ち帰り食」は、生活スタイルを変化させ、今後、想像を超え、進化も加速しそうです。

◆渡辺広明 マーケティングアナリスト。1967年生まれ、静岡県浜松市出身。コンビニエンスストアの店長、スーパーバイザー、バイヤーとして22年間、メーカーのマーケッターとして7年間従事。現(株)やらまいかマーケティング代表。商品開発700品の経験を活かし、顧問、講演、バラエティから報道までのメディア出演と幅広く活動。フジテレビ「Live News a」のレギュラーコメンテーター。

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最終更新:11/11(月) 16:29
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