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台風19号から1か月 復興への道は遠く、ストレスが長引く恐れあり、と専門家が警告

11/12(火) 17:30配信

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通常は1か月後に半分、3か月後にはOKになるのだが…

 この12日で、台風19号が日本に上陸して1か月。死者は95人にのぼり、5人が行方不明のまま(11月12日総務省消防庁発表)で、福島、長野、宮城を中心に2802人がいまだ避難所での生活を余儀なくされている(内閣府まとめ、11月6日午前6時現在)。日常生活を取り戻すことさえ厳しい現状だが、被災者やその家族の心のキズも大きいだろう。また、日常生活を送れてはいても、ギリギリで被災を免れた人たちも恐ろしい記憶が消えずに苦しんでいるかもしれない。つらく苦しい心のキズを癒やすにはどうすればいいのか。阪神・淡路大震災や東日本大震災の被災地調査にあたった、惨事ストレス(PTSDを含む、被災時や被災後に生じるストレス反応や障害)研究の第一人者・松井豊筑波大学名誉教授に対処法や心構えを聞いた。

著書「惨事ストレスとは何か――救援者の心を守るために」で詳しく解説

「この秋の台風と大雨による災害は9月に台風15号が上陸し、約1か月後に大型の台風19号が日本を広く襲い、その後も大雨が繰り返し降った、という点が特徴です。惨事ストレスを短期間に繰り返し何度も受けることになってしまいました」

 惨事ストレスによる不眠、吐き気、過呼吸、動悸、偏頭痛などの不快な症状や反応は、ストレスを受けてから2、3日後に強く出て、その後は徐々に下がっていくのが通常のプロセス。ストレスの強さにもよるが、多くの場合、1か月後には半分になり、3か月後には多くの人は日常生活に困らない程度にまで弱まる。

 ところが、今回は災害が繰り返したためそのパターンに当てはまらず、ストレス症状や反応が長引く可能性があるという。

「つらい記憶がせっかく薄れかけたのに、雨音や被災地のテレビ報道が引き金となってフラッシュバックが起こることはよくあります。極端な場合には、自分がどこにいるかわからなくなり、ドアや窓から突然、飛び出そうとするような危険な行動をとってしまうという反応も起こることがあります。本人も周囲の人も注意が必要です」

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最終更新:11/12(火) 17:30
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