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“女を捨てる”=競技への覚悟? 「アスリートビューティーアドバイザー」花田真寿美が語る「美容」のメリット

11/12(火) 12:10配信

REAL SPORTS

近年、化粧品会社がアスリートをスポンサードする事例も増え始めるなど、メイクやおしゃれを楽しむ女性アスリートが増えている。だがその一方で、「そんなことをしている暇があったら競技に集中しろ」という批判が起こるなど、日本スポーツ界には「競技をやるなら女を捨てろ」という価値観が根強くある。

女性アスリートにとって、「美容」は必要ないのだろうか――?

自身もアスリート経験を持ち、現在「アスリートビューティーアドバイザー」としてアスリートへ美容アドバイスを行う活動をしている花田真寿美さんに、「美容」とアスリートのパフォーマンスや、メンタル面への影響について関係について話を聞いた。


(本記事は、8月10日に『REAL SPORTS』で掲載された記事に一部、加筆・修正を行って掲載しています)

角刈りの学生アスリート時代に男子高生に言われた、心無い一言

――まず、なぜ「アスリートビューティーアドバイザー」として活動しようと思ったのですか?

花田:一番のきっかけは、自分自身が学生時代にバドミントンをやっていたのですが、おしゃれとは無縁の角刈りのアスリートでした。その時、見知らぬ男子高生に「きもっ」って言われて。人は見た目で判断するんだなっていうことと、悔しい、見返したい、キレイになりたい……っていう思いがあって。

 競技をやめた後にモデルの道へ進んだのですが、ビューティーを取り入れることですごく前向きになれたり、世界が明るくなりました。自主的にいろいろなことにも挑戦できるようになり、身をもってビューティーの力を実感したので、これを現役の時に知っていたかったなと。

 当時は全く、おしゃれやメイクを教えてくれる人がいなかったし、誰に聞けばいいのか、どこに行けばいいのかもわからかなったので。私のように困っている人がいるのではないかと思い、「アスリートビューティーアドバイザー」として活動を始めました。

――ご自身の経験から、同じように困っている人たちの役に立ちたいという想いがきっかけだったのですね。男子高生に言われた言葉はとてもショックだったと思いますが、当時もし自分がスポーツをやっていなかったら、そんなことを言われなかったかもしれないと思ったこともありますか?

花田:あります。もともと小・中学生の頃はおしゃれが大好きだったんですよ。いつも『ピチレモン』(学研プラス、現在は休刊)とかファッション雑誌を読んでいました(笑)。ファッションもメイクにも興味がありましたし、中学生くらいの頃から、友達と遊ぶ時はアイシャドウをつけたりしていました。

――当時の中学生としては、かなりおしゃれさんですね!

花田:すごくおしゃれが好きだったんですよね。髪もストレートパーマをかけて、前髪をツンツンさせていた時などもあって。

――あの時代、流行りましたよね(笑)。

花田:はい、周りもそういう子が多かったですね。その一方で、私はバドミントンを小学生からずっと続けてきて。(出身地である)富山県はオリンピック選手も輩出するような強豪校があるのを知っていて、自分自身の可能性を信じて、自分をもっと成長させたいっていうのがあって、挑戦することを決めました。

 進学した高校ではバドミントン部の先輩たちが角刈りだということは知っていました。当時中学生ながら、高校の試合を観に行っていたので。でも、まさか自分も本当にそうなると思っていなかったので、実際に高校に入学した時は、すごく(角刈りにするのが)嫌でした。

――嫌だなと思いながらも、やっぱり競技をやりたいから我慢しようと?

花田:その時はまだ、そこまで我慢が必要だとも考えていなかったんです。自分があそこまで髪を短く切るということもイメージできなくて。なので、入学当初はちょっとショートカットにしたくらいだったんですよ。そうしたら、バドミントン部のキャプテンに何度も呼び出されて「覚悟決めなよ」って言われました(笑)。

――覚悟……すごいですね。

花田:はい。それで泣きながら髪を切って。もちろん、メイクも禁止されるような学校でしたし。

 中学卒業と同時に親元を離れて下宿生活をしていたのですが、たまに部活が休みの時に地元へ帰っていました。その当時は高校生の間でギャルファッションが流行っていて、今まで一緒に遊んでおしゃれを楽しんでいた友人たちは、よりおしゃれに、かわいくなっていて。それなのに、私は角刈り……みたいな。

 その時、みんなとの距離感や、見た目の面で浮いているのを感じるようになってしまったんです。これまでのように友達でいられないんじゃないかとか、ダサい人といたくないって思われているんじゃないかとか。自分自身が、見た目で人を判断するようになってしまっていたのです。この経験は、自分にとってはすごく大きな出来事でした。

――特に女の子だったら、おしゃれやビューティーを楽しみたい年頃ですしね。多感な時期で見た目も意識しますし……。競技を続けるためにおしゃれをやめるという風習は日本特有なのでしょうか? 他の国ではどうなのかご存知ですか?

花田:私も調べきれていないですけど、スポーツの大会を見ていて海外の選手は、日本に比べてメイクを取り入れているなと思います。海外で活動している日本人選手は「海外では選手のみんながメイクをしているので教えてほしい」と、帰国した時にメイクレッスンを受けに来てくれたりするので、海外の方が進んでいると感じます。

――日本だと、逆にしきたりに馴染んでいないとダメだ、みたいな雰囲気になりがちですが、海外では、逆にそういう(日本流の)自分が浮いていると感じるようになることって、すごく不思議ですね。

花田:そうですね。海外では、いかに自分の個性をアピールするかというのがあると思いますね。一方で、日本は周りに揃えなきゃいけないっていうのはありますよね。

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最終更新:11/12(火) 12:10
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