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市原竜巻影響今も 平穏な日常なお遠く 被災住宅、激しい損傷 【台風19号1カ月】

11/12(火) 11:21配信

千葉日報オンライン

 台風19号が迫った10月12日の朝、市原市の北東部にある地域を突然竜巻が襲った。猛烈な風は住宅のみならず、平穏な市民生活を一瞬で破壊した。発生からきょう12日で1カ月となるが、被災地では損傷の激しい住宅や雨対策のブルーシートが目立ち、復旧・復興は道半ばの状況だ。

 市によると、台風19号と竜巻による住宅などの被害は市内全体で計1440戸(8日現在)。このうち竜巻の被害は81戸(全壊9、大規模半壊9、半壊16、一部損壊47)。

 消防団や自衛隊、ボランティアなどの支援活動に感謝する下野町会の鎗田義夫町会長(66)は「町会全体を見ると公的支援がまだまだ必要な人がいる」と、生活再建に向けた経済的支援の必要性を強調する。地域は高齢世帯が多く町会38戸中23戸が被災。全壊と大規模半壊が10戸ほどあるといい、地域社会維持への影響を懸念する。

 自身も被災者で自宅は全壊判定を受けた。親類宅に身を寄せた後、今は市内の仮住まい先で新たな生活を始めた。愛犬2匹は子どもの知人に預かってもらっているという。がれきの撤去は終わったが、壊れた屋根や壁、窓から雨が入り込み解体を予定する。

 下野地区にある市津公民館は、窓枠などが壊れた体育室の再開時期が決まっていない。ロビーの暖房も利用できない。

 永吉地区の鑓田康裕さん(66)も自宅が全壊。後片付けが済み、コンクリートの基礎部分が残る。鑓田さんは「2日に1度は見に来ている」と話し、他の被災者や竜巻前後で様子が激変した地域を気遣う。

 同地区に暮らす元地方公務員、今井弘さん(64)は外壁や屋根などが被害を受けた。ブルーシートで応急処置をして雨をしのぐが、修復は年明けになりそうで「使えない部屋もあり、2割程度しか元の生活に戻っていない」。ただ、敷地内で妻が経営する美容室は営業を再開し、一歩前に踏み出したと感じている。

 個人、地域とも依然として先行きが見通せない中、下野地区の志賀千代松さん(82)は、被災した2階建て住宅を平屋に変更し、工事を進める。志賀さんは「周囲の協力と努力のお陰で、ここまで来た」と感謝の言葉を口にした。

最終更新:11/12(火) 11:21
千葉日報オンライン

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