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アリババ系OTAが訪日中国人の買い物市場を狙った新サービス本格化、日本を最優先する「フリギー購」のビジネスモデルを聞いてきた

11/12(火) 13:20配信

トラベルボイス

中国アリババグループのオンライン旅行プラットフォーム「Fliggy (フリギー)」は、2019年3月に「フリギー購(フリギーゴー)」のサービスを開始した。「中国人旅行者に最適な買い物体験を提供すること」をミッションに掲げているECサービス。すでに日本企業は数社も参画している。訪日中国人旅行者の増加が続くなか、オンライン旅行プラットフォームがECサービスを始めた背景はどこにあるのか。今後目指すところは。アリババグループ・フリギー・オペレーション・ディレクターの沈伯雷氏に聞いてみた。

巨大な中国人ショッピングマーケット、依然として旺盛なニーズ

2018年の中国人海外旅行者は約1.5億人。2021年には約1.9億人に増加すると見込まれている。2018年の訪日中国人旅行者は前年比13.9%増の838万人と好調だが、中国人海外旅行者の総人数に占める割合は5.5%にしか過ぎない。今後、分母が拡大すれば、それに合わせて訪日旅行者も増えていくのは間違いない。直近でも、フリギーのデータによると、2019年の国慶節(10月1日~7日)に日本を訪れた中国人旅行者は前年同期比22%も増えた。

訪日中国旅行者の増加ともに、現地消費額も伸びており、日本政府観光局(JNTO)の調査では、2018年の訪日中国人の現地消費額は1兆5450億円で、全マーケットのなかでも飛び抜けている。中国人旅行者のトレンドとして「モノ消費」から「コト消費」へ変化しており、いわゆる「爆買い」は落ち着いたと言われているが、フリギーによると、2018年、中国人海外旅行者の買い物消費は旅行消費額全体の約32%を占めているという。

買い物環境の改善で越境ECに大きな潜在性

沈氏は「中国人旅行者は、新しい体験やローカルなライフスタイルを求めているが、依然として買い物ニーズも旺盛で多様化している」と言う。まず、フリギーが「フリギー購」を立ち上げたのは、こうした消費者トレンドがある。

中国国内では、アリババグループのデジタルエコノミーはここ数年で急成長しており、その月間モバイルアクティブコンシュマー数は7億人以上と桁違いだ。一方で、越境ECも伸びてはいるものの、「海外では、まだオフラインの実店舗での買い物がほとんどで、オンラインでの浸透率は限られている」(沈氏)という背景もある。

また、中国人旅行者の海外での買い物体験には、多くの改善の余地があるという。沈氏は「たとえば、言葉の問題で商品の説明が分からない。店舗に行っても目当ての商品が見つからない。買ったものを持ち帰るのが大変。十分な買い物の時間が取れないなど、快適に買い物ができる環境が求められている」と説明する。

ミッションとして掲げる「最適な買い物体験を提供する」とは、旅行予約と同じプラットフォーム上でワンストップで買い物サービスも提供することだ。フリギー購は、アリババのECプラットフォームTmall(天猫)とは異なり、ターゲットカスタマーになるのは、すでに海外旅行が決まっている中国人。「あらかじめアプリで商品を閲覧・予約し、現地に行ってから確実にその商品をピックアップしたい」ニーズに応える。

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最終更新:11/12(火) 13:20
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