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まるでアトラクション 五島・七ツ岳を登る 岩場に心弾む 多様な動植物も

11/13(水) 16:00配信

長崎新聞

 海ばかり注目されがちな五島市だが、山も良いらしい。市の登山ツアーに参加し、福江島の西側にそびえる九州百名山の一つ、七ツ岳(ななつだけ)(432メートル)に登った。
 10日午前9時前。麓にある集合場所の七嶽(ななたけ)神社(玉之浦町荒川)への道中、七つの峰がのこぎり歯のように連なる七ツ岳が見えた。木々の間にゴツゴツした岩がのぞく。登山経験はほぼゼロ。不安が頭をよぎる。
 小学生を含む18人で出発した。案内役は島の自然環境を紹介する市の施設「鐙瀬(あぶんぜ)ビジターセンター」の職員、出口敏也さん(56)。今回は360度の眺望が楽しめる第4峰を目指す。
 30分ほど歩くと、出口さんがキジョランという植物の葉を裏返し、何かを探し始めた。長距離を移動するチョウ、アサギマダラの幼虫が葉を食べた跡があるという。「詳しく分かっていないが、五島で育った成虫も、春に本州方面などへ飛んでいると考えられる」
 国の天然記念物、カラスバトの「ホーホー」という低い鳴き声も聞こえた。他にも貴重な動植物が数多くいるが、勝手に採取するマニアがいるため具体的には明かせない。出口さんは「多くの島民に知ってほしいがジレンマだ」と悩む。
 同神社奥殿跡を抜け、樹齢数百年の大木が並ぶ道を進む。徐々に傾斜が急になり、ロープや木につかまらないと登れない岩場も。足を滑らせないよう注意は必要だが、アトラクションのようで心が弾む。プロの登山家にも「登りがいがある」と評判だという。
 2時間余りで到着。岐宿町の田畑や玉之浦町の荒川港が眼下に広がり、小値賀島や宇久島もうっすらと見えた。空腹のためか達成感からかは分からないが、コンビニのおにぎりがいつもよりおいしく感じた。
 出口さんは「五島には魅力的な山が多い。植物や岩の特徴を知ると100倍楽しめる」と話した。市内の山については、市が登山ルートや見どころをまとめたガイドブック「しま山」を発行しており、インターネット上でもダウンロードできる。

最終更新:11/13(水) 16:00
長崎新聞

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