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原子力防災訓練からできる備え

11/13(水) 14:11配信

中海テレビ放送

島根原子力発電所の事故を想定した防災訓練が11月8日から10日まで行われました。原発事故により、目に見えない放射能が漏れだした時、私たちはどのような行動をとればいいのでしょうか?原子力防災訓練の振り返りと一緒にまとめました。

原子力防災訓練は島根県東部を震源とした地震により島根原発2号機が全面緊急事態になったという想定で行われました。東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、国は2012年10月に原子力施設から半径30kmの地域を「UPZ 緊急時防護措置を準備する区域」と決めました。鳥取県では境港市全域と米子市の一部が島根原発のUPZに含まれます。そのため、島根原発での事故は鳥取・島根の両県で対応していく必要があり、2011年から合同で防災訓練を行っています。訓練には鳥取県と島根県の島根原発から半径30km圏内の6つの自治体と今回は初めて国も参加しました。原子力災害の備えについて鳥取県と境港・米子の両市では2013年3月に「地域防災計画 原子力災害対策編」を全面的に修正し、災害時の住民避難について「広域住民避難計画」をつくりました。
今回の訓練では地域防災計画と広域住民避難計画の実効性を高めること、各防災関係機関が連携し、防災対策を確立すること、それに防災技術を向上させることを目的にしています。それでは訓練ではどのようなことが行われたのでしょうか?

島根原発で万が一、事故が起きるとUPZ内の境港市や米子市の人たちは鳥取県の中部や東部に避難する広域的な避難が必要です。避難は自家用車をはじめ一時集結所から県や市が準備するバスで行います。自家用車での避難が困難な場合は、自分の一時集結所がどこか確認しておく必要があります。そして「放射能」という目に見えない脅威から身を守るために避難所に行く前には避難退域時検査という放射性物質が体に付いていないかを調べる検査を受けます。訓練では鳥取県大山町に検査会場が設置され専用の測定器で参加した住民の体についた放射線量を測っていました。
また、自分で避難ができない高齢者などは避難に助けが必要です。助けが必要な人はストレッチャーで避難所に運ばれます。
災害がおきたら自分が住んでいる地区はどこに避難するのかをしっかり確認しておくことが重要です。そして、近所の住人同士で声掛けをし、必要であれば一緒に避難をすることも大切です。

また、今回はドローンを使った訓練が行われました。広域的な避難に必要となるのが、避難経路の確保です。訓練ではドローンを使い上空から、道路を確認し、避難経路の被災状況を確認します。
そして、避難経路を確認したら、災害対策基本法に基づき避難経路上に止まっている車などは強制的に移動されます。避難経路は人の移動だけでなく、物資の運搬も行われます。避難経路とともに輸送経路の確保が大切です。
そのためにも、わたしたちは日頃からどの道が避難経路かを確認しておくことが重要です。

また、多くの人が入居する施設でも備えは必要です。ここは、介護老人保健施設ゆうとぴあです。ここでは、建物の一部に放射線防護対策工事を実施しています。窓や換気口に放射線遮断措置を行い、安全な空気を取り入れるため放射性物質を取り除く機器を設置しています。
すみやかな避難が難しい高齢者や助けが必要な地域住民が一時的に避難できる退避施設を整備しています。
行政の助けがいつになるかわからない緊急事態にこのような施設の備えも重要になりそうです。

今年の原子力防災訓練に、鳥取県では3日間で、1,720人が参加しました。

目に見えない脅威である放射能から自身の命を守る行動をとるためにも原子力発電所が近くにある住民として日頃からしっかりと備えておく必要があります。

最終更新:11/15(金) 17:33
中海テレビ放送

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