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非鉄製錬8社の4~9月期、7社が経常減益。通期も6社が減益見通し

11/13(水) 6:03配信

鉄鋼新聞

 非鉄製錬大手8社の19年4~9月期連結決算が12日、出そろった。ニッケルや貴金属の価格は上昇したが、銅や亜鉛などの非鉄金属価格が低調に推移したことに加え、スマートフォン関連を中心とした電子材料需要の低迷や自動車関連需要の減速などから7社が経常減益となった。通期予想は銅価格の下落や電子材料需要の回復遅れなどから5社が経常利益予想を下方修正し、6社が経常減益(赤字転換含む)となる見通し。

 4~9月期は、三菱マテリアルは製錬コストの減少や受取配当金の増加などで金属事業が増益となったが、銅加工品や電子材料、アルミ製品の減販などから経常減益。JX金属はチリのカセロネス銅鉱山の生産量が増加したが、銅価格の下落やスマートフォン関連需要の減少などから営業減益。住友金属鉱山はニッケルおよび金価格の上昇があったが、銅およびコバルト価格の下落、電気銅の減販などから税引前利益が減益。三井金属は亜鉛買鉱条件の改善や神岡水力発電のFIT運用開始などで金属事業が増益となったが、機能材料事業の主要製品の減販や在庫影響などから経常減益。東邦亜鉛は亜鉛価格の下落や豪州のエンデバー鉱山およびラスプ鉱山の不調などから赤字幅が拡大した。
 一方、古河機械金属は電子部門が減益となったが、機械事業や金属部門、化成品部門の増益などから経常増益。DOWAホールディングスは亜鉛買鉱条件の改善や貴金属価格の上昇などから製錬事業が増益となり、前年同期並みの経常利益。日鉄鉱業も探鉱費の増加や円高影響があったが、持分法投資利益の増加などから前年同期並みの経常利益となった。
 通期の経常損益予想では、住友金属鉱山がニッケル価格の上昇やチリ・シエラゴルダ銅鉱山の損益改善などから税引前損益を前回予想比で50億円上方修正した。三菱マテリアル、JX金属、三井金属、古河機械金属、日鉄鉱業の5社は銅価格の下落影響や電子材料需要の回復遅れなどから前回予想を下方修正。一方、DOWAは銅および亜鉛価格の下落や自動車・スマートフォン向け需要が減少する見込みだが、貴金属価格の上昇や白金族金属の回収量増加などから前回予想を据え置き、経常増益を見込む。
DOWAHD/経常減益124億円
 DOWAホールディングスの19年4~9月期連結決算は、売上高2307億8200万円で前年同期比4%増、経常利益124億5300万円で同比3・1%減、純利益79億2400万円で同比10・9%減。
 経常利益は銅および亜鉛価格の下落や為替影響、自動車・スマートフォン向け需要の減少などがあったが、亜鉛の買鉱条件の改善や貴金属価格の上昇などで製錬事業が増益となり、全体では前年同期並みとなった。
 セグメント別の経常利益は環境・リサイクルは同比1・2%減の32億円、製錬が同比72・8%増の47億円、電子材料が同比43・8%減の12億円、金属加工が同比21・8%減の25億円、熱処理が同比56・3%減の6億円。
 製錬は亜鉛の買鉱条件の改善や貴金属価格の上昇、白金族回収量の増加などから増益。環境・リサイクルは持分法損益の悪化などがあったが、廃棄物の焼却処理量および溶融・再資源化処理量の増加などから前年同期並みの経常利益となった。

最終更新:11/13(水) 6:03
鉄鋼新聞

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