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【ニコラス・エドワーズ インタビュー】聴いてくれる人の側にいられるようなものを作りたかった

11/13(水) 20:02配信

OKMusic

ニューシングル「Tears」がTBS系テレビ『ひるおび!』の11月度エンディングテーマとしてオンエア中のニコラス・エドワーズ。R&B、EDMを前面に押し出した今作は全曲の作詞作曲&プロデュースを手掛けたアルバム『うわノそら』(2019年)と切っても切り離せない作品であり、“実体験をもとに書いた曲で少しでも前を向けたら”という想いが詰まっている。

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実体験を濁すことなく真っ直ぐに伝えたかった

──リリース時期で忙しい日々を送っているのでは?

そうですね。ありがたいことにいろいろな活動をさせていただいているので、今はあちこち国内を飛び回っています。

──キャンペーンやツアーでのニコラスさんの楽しみというのは?

美味しいご飯が食べられる楽しみは当然なんですけど、ご当地ならではのリアルな話をみなさんから聞けるのが嬉しいですね。この前、愛媛に行かせていただいたんですけど、僕の中では蛇口を回せばみかんジュースが出てくるぐらい、みかんのイメージなんですけど(笑)、勝手に想像していることが果たして地元の人が思ってることとどれぐらい一致しているのか確かめるのも楽しみのひとつでしたね。なので、各地でいろいろ堪能させてもらっています。

──充実していますね。さて、今回シングルのタイトル曲「Tears」はR&B色の強い心地いいナンバーですが、前回のアルバム『うわノそら』をリリースして感じたことが今作につながったのでしょうか?

実は「Tears」を書いたのは2年ぐらい前なんですよ。当時、自分が流していた涙にどうしても納得できなくて書き始めた曲で、歌詞の《もう考えなくていい もう投げ出したっていい》というフレーズは、当初《もう考えたくない もう投げ出したい》と書いていたんです。そこから時間が経って、あの時に苦しんでいた自分に答えを出したい、学べたことを曲にしたいと思って改めてかたちにしたのが今作なんです。だから、「Tears」は『うわノそら』のプロローグのような楽曲だと思っています。辛い経験があったからこそ自分に向かい合って、自分の感情を解放し、その喜びだったり楽しさが『うわノそら』には詰まっているんです。

──なるほど。曲が生まれた順番的には逆だったんですね。

通常盤のカップリングに収録されている「Double or Nothing」や「I Like It (Turn Up) (English ver.)」は次のアルバムの味見というか、予告的な曲ですけどね。あと、『うわノそら』は歌詞がほとんど日本語で、幅広くいろいろな人たちに親しんでもらえるような物語の曲を作ろうと思っていたのに対して、今回は楽しいことや幸せだったことだけじゃなく、包み隠さずに自分の影の部分も掘り下げています。英語バージョンが収録されているのも自分の芯の部分を表現したいからなんです。英語は自分の母国語なので、日本語の歌詞の曲も英語の歌詞の曲も入れたいと思って。実際、曲を作る時は英語の部分と日本語の部分が混ざって浮かんだりするので、「Double or Nothing」はまさに自分の頭の中みたいな書き方ですね。歌詞も実体験をエッセンスとして取り入れるのではなく、感じたことを濁すことなく真っ直ぐに伝えたかったんです。

──サウンドはR&B、EDMのテイストで統一されていますが、そういう作品にしたかった理由というのは?

僕自身は性格的に何を求められているのかを考えてしまうほうなんですけど、次のアルバムをどんなものにしようかと思った時、ひとつのジャンルで括りたいと思ったんです。『うわノそら』はポップスという括りでいろいろなタイプの曲が収録されていましたけど、もっと自分の世界観を提示していきたいなって。自分を通して見えたものではなく、自分を真ん中に置きたかったので、ひとりの主人公を描くためにサウンドを統一したかったんです。

──歌詞も曲もサウンドもニコラス・エドワーズそのものに焦点を当てたいということですね。「Tears」はさっき話してくれたように悲しみの底から立ち直っていく主人公の姿が描かれていますね。

そうです。1番では信じていた人に嘘をつかれたりした嘆きや恐怖のような痛みを歌っているんですけど、2番では過去の自分を分析している。傷付けられたら落胆しますけど、必要以上に引きずることはないと思うんです。

──いつまでも傷付けられたと思っていると前に進めないからですか?

ずっと誰かのせいだと思っていると傷がかさぶたになっても何度も剥がしてしまう。付けられた傷かもしれないけど、引きずっていると自分が付けた傷に変わっていくような気がするんですね。最後には過去を“永遠にも似た一瞬”って表現しているんですけど、良いことも悪いことも過ぎ去ってしまうと一瞬だったなって。とはいえ、「Tears」のメッセージはこの先の自分にも必要なものだと思っています。

──再び悲しいことや困難が立ちはだかった時に?

ええ。人間なのでまた落ち込むと思うんです。そんな時は自分の作った曲を聴いて、少しでも前を向けるようにと。あと、“この悲しみや苦しみが一生続くんじゃないか”っていう想いをしている人の光に少しでもなればいいなとも思っています。恋愛、仕事、家族とかいろんなことで悩む…例えば恋愛をして傷付けられたら、2度と恋はしないとか、2度と人を信じないって思うかもしれないけど、英詞の《I’m not scared of the tears》という部分は“怖がらないで”っていう意味合いで歌っているので、いつか辛い経験が自分に教えてくれたこともあるって思えるようになったらいいなと思っています。

──ニコラスさんは涙をどのようにとらえているんですか?

人は一生のうちに数多くの涙を流すと思うんですけど、挫折したりしたことも含めて傷付けてくれる人がいたから学べたこともあるはずで、いつか許したり理解できるようになって、涙の一粒一粒を糧にできる未来にしていけば、自分の痛みや悔しさにも意味を持たせることができるし、嬉し涙も悲しい涙も自分を作る栄養になっていると思うんです。なので、タイトルも複数形の“Tears”というタイトルにしたんです。日本語バージョンはそのことを直接的な言葉で書いていて、英語バージョンは言葉のリズム感が違うので、抽象的だけど自分の内なる声みたいな生々しい言葉で歌っています。

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最終更新:11/13(水) 20:17
OKMusic

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