ここから本文です

診断書があっても“女性はメガネ禁止”。経済界が「私は好き」と笑っている場合ではない理由

11/14(木) 20:00配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

女性にメガネを禁止している企業について、経済同友会の櫻田謙悟代表幹事が「ナンセンス」としながらも、笑いながら「私はメガネの女性が好きなので」と発言したことがSNSを中心に批判を呼んでいる。

【全画像をみる】診断書があっても“女性はメガネ禁止”。経済界が「私は好き」と笑っている場合ではない理由

一方、国内の大手化粧品会社で美容部員として働いていた女性は、半年もの間、目の病気で通院していたにもかかわらず、メガネの着用が許されなかった。笑いごとでは済まされない深刻な事態が、すでに起きているのだ。

目薬を差すことすら後ろめたい

Aさん(女性、30)はつい数カ月前まで国内の大手化粧品会社で美容部員として働いていた。勤務先は東京都内の大手百貨店だ。身だしなみは入社後の研修の際に渡された小冊子に詳細に規定されていたという。靴は3~5センチヒールの、ストラップがない黒のパンプスが指定され、メガネの着用も禁止だった。

靴は外反母趾の場合は「例外」としてヒールパンプス以外も許してもらえたという。ただし毎月、医師の診断書の提出が義務だ。診断書の費用は会社が負担したそうだが、

「あまりにも理不尽なので、診断書の提出を半年に1度で済むよう、上司に交渉した後輩もいました」(Aさん)

しかし、メガネにはそうした「例外」はなかった。Aさんは視力が悪く、仕事では毎日コンタクトをつけざるを得ない。ドライアイに苦しんだが、目薬を差してメイクが崩れると「トイレで直してきて」と、すぐに上司から厳しく注意されるため、目薬を差すことすら後ろめたい気持ちだったそうだ。

診断書があってもメガネNG、理由は「人相」

Aさんが最もつらかったと振り返るのは、約半年もの間、左目まぶたが腫れ、瞳も赤く充血する症状が続いた「ものもらい」だ。2週間に1度の頻度で眼科に通院し、飲み薬と目薬を処方してもらったという。担当する医師からは「コンタクトをしないで生活した方がいい」「会社には診断書を書きますよ」と言われたが、そのどちらも叶わなかった。
直属の上司、マネージャー、営業担当にも事情を説明してメガネ着用を許可してもらえるよう頼んだが、「許可できない」の一点張りだったのだ。

「医師の診断書をもらってきますと何度も主張したのですが、それでもダメで、本当に頑なだなと。理由をたずねると『接客業なんだから』『メガネをかけると表情が見えづらいし、人相が悪くなる』と言われました。同じ百貨店にはメガネをかけて接客する男性がたくさんいました。接客業だからダメって何? 私と彼らの違いは何なんだろうと」(Aさん)

ノーメイクはもちろん禁止、薄いメイクも注意の対象だ。毎日コンタクトを装着し、腫れて痛むまぶたにアイメイクをする日々が続いた。複数の客から「大丈夫?」と心配されたという。「そんなに腫れてるのに、どうしてメガネにしないの?」と聞かれ、メガネを着用できないと伝えたときの「ええ、どうして?」と驚いた客の顔が強く印象に残っているという。

1/3ページ

最終更新:11/15(金) 6:01
BUSINESS INSIDER JAPAN

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事