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侍J快勝も…東京五輪で最も警戒すべきは“国策野球”のメキシコ

11/14(木) 12:00配信

日刊ゲンダイDIGITAL

「今永が強力打線を1安打に抑え、中継ぎも含め素晴らしい投球だった。打線も先制ができ、ジャパンの流れになり、日本らしい勝ち方ができた」

 13日、メキシコ戦に勝利した侍ジャパンの稲葉監督は、こう言って安堵の表情を浮かべた。

 日本にとって正念場の試合だった。前日の米国戦に敗れ、この日迎えたメキシコは1次ラウンドから6連勝と快進撃を続けていた。試合前、代表関係者はこう言っていた。

「メキシコは世界ランク6位。前回大会ではプロとアマの間で内紛が起き、出場辞退する寸前までいったチームだったが、今はプロアマが一体になり、日本と同様に世代別のナショナルチームを創設するなど、国として野球に力を入れている。東京五輪のアメリカ大陸枠を獲得するため、この大会でのモチベーションは高い。かなり手ごわいチームだ」

 実際にメキシコは、プレミア12の米大陸予選を主催するだけでなく、来年はU23W杯、U15W杯を招致、開催することが決まっている。

「実は、WBSC(世界野球ソフトボール連盟)主催の国際大会は放映権料だけでなく、チケット収入もほとんどが大会運営費としてWBSCに持っていかれる。開催国は赤字になる仕組みになっているのです。1年強で3大会も開催するということは、国家の出資は必要不可欠。メキシコはWBSCが普及に力を入れている『ベースボール5』のW杯初開催も狙っている。ロペス・オブラドール大統領も野球の大ファンです」(放送関係者)

 メキシコ代表のカストロ広報によると、「国内では依然としてサッカー人気が高いものの、近年は新しい野球場がいくつも造られ、野球のインフラが整ってきた」と話す。

 最近の5年間をみても、メキシコ国内は野球場の建設ラッシュ。今回、プレミア12が開催されたエスタディオ・チャロス・デ・ハリスコは、2014年に改修され、カリビアンシリーズも行われる球場。16年に建設されたヌエボ・エスタディオ・ヤキスは、約27億円の建設費をかけて造られたといわれている。

「メキシコでは国内リーグが人気だが、選手たちは大金を得るためメジャーでプレーすることを最優先に考えている。メジャーの評価を上げるためにも、東京五輪では今大会のメンバーを中心に金メダルを狙いにくる。04年アテネ、08年北京は予選敗退、WBCも2次ラウンドに進出できれば御の字の成績だったが、東京五輪ではダークホースとして警戒している」

 とは、前出の代表関係者。ハングリー精神旺盛で、メジャーでプレーしたいモチベーションが米国や韓国や台湾より高いのはメキシコというのだ。

最終更新:11/14(木) 12:00
日刊ゲンダイDIGITAL

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