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新聞や雑誌が細る一方で、新たな売れ筋は? 変貌する「駅ナカ」事情

11/14(木) 12:03配信

ITmedia ビジネスオンライン

 鉄道業界の流通事業が拡大している。例えば、JR東日本の最新の有価証券報告書(2018年度)によると、グループ全体での流通・サービス事業の売上高は前期比1.8%増の5937億円となり、営業利益は前期比0.6%増の392億円となった。この中で駅ナカの売り上げは相当なものになると見られる。

【画像】駅ナカ事業に力を入れているJR東日本

 駅の中をよく見ると、さまざまなお店がある。旧来の売店や駅そば店だけではなく、カフェ・薬局・コンビニなど、便利な店が多くそろっている。

 大きな駅の駅ナカには、手土産に便利なお菓子や、新幹線や特急の中で食べるのに楽しみなお弁当など、魅力ある食べ物であふれている。一方で、旧来型の駅売店は規模が縮小し、コンビニ化もしくは閉鎖に追い込まれている。

 JR東日本各駅の売店の多くが「Kiosk」から「NewDays」になって、どのような変化があったのか。以前は商品を手にとって、その場で会計するところが多かったが、いまはレジに行って会計するようになった。また商品のバラエティが増えたことによって、「どれにしようかな」と迷ったことがある人も多いのではないだろうか。

 それ自体はいいことだ。だがその一方で、扱いが悪くなったものもある。20年ほど前、駅売店には新聞がうず高く積まれ、朝の時間帯には『日本経済新聞』が、夕方の時間帯には『夕刊フジ』『日刊ゲンダイ』『東京スポーツ』などが、手に取るのも困難なくらい高く売店の店先に刺さっていた。その時代には『内外タイムス』という新聞もあった。

 しかもそのころ、都心では昼ごろに早版を並べ、夕方には最終版を並べる体制をとっていた。しかしいまでは、新聞の扱いは少なくなり、特に夕刊紙の扱いは激減、早版と最終版を2回運ぶこともなくなった。

 自社系列の売店から、コンビニ業者に運営を任せるようになると、もっと新聞の扱いは悪くなる。例えば、小田急電鉄新宿駅の売店では、セブン-イレブンが運営に携わることで、英国の新聞『Financial Times』の日本印刷版や産業専門紙などが扱われなくなり、新聞のバラエティは減った。新宿西口地下に3カ所あった売店で新聞を扱っていたものの、セブン-イレブンになってから1店舗だけになり、その他のお店は別のものを扱うようになった。

 スマートフォンの普及により、駅売店の“華”だった新聞は添え物となり、代わりに飲食物に力を入れ、むしろそちらのほうが利益を上げているのでは、という現実を感じさせられる。

 関東圏の鉄道各社はコンビニ化を進めている社も多く、駅売店のスタイルも変わり、場所によっては客単価も増えているのではないだろうか。

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最終更新:11/14(木) 12:03
ITmedia ビジネスオンライン

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