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演劇人=夢追い人である必要はない 戯曲を“趣味”として楽しめる「読み合わせカフェ」の意義とは?

11/14(木) 8:40配信

オリコン

 「メイド」「執事」「BL」「アニソン」「ボードゲーム」「言論」…、様々なコンセプトカフェが乱立するなか、仲間と気軽に戯曲を声に出し“読み合わせ”をすることができるコンセプトカフェ「読み合わせカフェ」というものが話題となっている。このイベントがスタートしたのは2019年6月23日。現在までに、計9回開催されてきた。そのいずれもが盛況だったという同カフェは、どのように誕生したのか。発起人で都内の小劇場界隈で活躍する星秀美さんに、企画意図、内容、そして現在の小劇場事情まで話を聞いた。

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■演劇は決して高尚ではない 皆が気軽に楽しめる“カルチャー化”が目標

 星秀美さんは大学を卒業後、都内の小劇場に4年ほど在籍。今年頭にフリーとなり、いろいろな劇団に客演をしてきた。「劇団を卒業してなにか面白いことをやりたいと漠然と思っていました。そんなとき、仲間の一人が演劇を辞めて就職。その彼から“就職はしたけど演劇がやりたい”という思いを打ち明けられたのです。演劇は稽古、本番とどうしても構想期間が長い。そこで、大学で演劇をやっていたけど今は家の手伝いで演劇をやれないとか、社会人だから忙しくて参加できないといった人たちが気軽に演劇に触れられる場所が作れないか、と考え始めました」(星さん/以下同)

 劇場やイベントブースでやることも考えた。だがそれでは「訪れる人が“客”感覚になって“何を見せてくれるのか”というスタンスになってしまう。そうではなく普段お芝居をしていない人でも参加できる空間を作りたい。そんな思いで、普段貸し出しも行っているカフェに白羽の矢を立てました。普段、お客さんたちが気軽に過ごしている日常の空気を、このアイデアに取り込みたいと考えたからです」

 星さんのイメージは舞台やコンサートのような場所ではなく、客全員が歌う(合唱)ことを想定した「歌声喫茶」や、客が思い思いの歌を歌うカラオケスナック。周知の通りカラオケは、歌のプロではなく、単に歌が好きな人や好きな歌を歌いたい一般の人が訪れる。その演劇版といえば分かりやすいか。

「演劇に、ハードルが高いイメージがあることに違和感を持っていました。例えば趣味でサッカーやフットサルをやっているという話を聞いたとき、その人が本気でJリーグで活躍したい夢を持っているとは誰も考えません。カラオケが好きと聞いて、その人が本気でプロの歌手を目指しているとはあまり考えないでしょう。ですが演劇となると、“夢追い人”“高尚”のように捉えられがち。“趣味で演劇をやっている”が、フットサルやカラオケと同レベルのハードルに感じられるような、“休日に趣味で演劇をやっているんだ”と言えてしまえるような、そんな空間が作りたかったのです」

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最終更新:11/24(日) 19:25
オリコン

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