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価値の高い知的財産を持っているのに、なぜ? グローバル市場で日本企業に疑問に思うこと

11/14(木) 10:27配信

ハフポスト日本版

「世界でもトップランクの特許権・知的財産権数を保有しているにも関わらず、なぜ日本の企業はーー」。
日本企業の特許訴訟を多く扱うアメリカ人弁護士のライアン・ゴールドスティンさん。
彼はグローバル市場における日本企業の戦略に、1つの「疑問」を感じているといいます。
日本企業が世界で更に台頭するために必要なこととは何だろうか? ライアン弁護士がハフポスト日本版に寄稿した。
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私は、トライアル・ローヤー(訴訟手続の最終段階、審理手続を専門とする弁護士のこと、法廷弁護士)と呼ばれる陪審員の前で戦うことを得意とする弁護士であるし、特許訴訟を多く扱っている。世界を相手に戦う日本企業の代理を務めながら実に価値の高い知的財産権を日本企業が多く保有しているかも目の当たりにしてきた。

そして何より、日本企業の誠実で堅実な姿勢に惚れ込んで、私は日本企業の代理を務めることに命を懸けている。日本企業の利益を上げるために役立ちたいという思いである。

そんななか、グローバル市場でビジネスを展開する日本企業に疑問を感じたことがある。それは特許権の保有数が世界トップランクであるにもかかわらず、その特許権、知的財産を有効に活用することをためらうことだ。

経営学者のピーター・ドラッカーは言う

アメリカでは、価値の高い知的財産を有効に活用して利潤追求することは当たり前の概念である。私もこの概念は、企業がより良い経営をするため、合法的にかつ健康的に自社の権利を守ることにつながると考えている。

例えば、あなたがある企業の株主で、日本一高い土地、銀座の1平方メートル当たり4000~5000万円する土地を所有しているのにもかかわらず、空き地のままで利用していないと聞いたらどう感じるだろう。その土地を有効活用してほしいと思わないだろうか。

経営学者のピーター・ドラッカーは「企業の目的は利潤の追求ではなく、社会的な役割を果たすことである」といった言葉を残している。これだけを聞くと、自社の利潤追求は好ましくないように思えるかもしれない。しかし彼は「利益と社会貢献は対立するものであるという謬見が生まれている」とも語っている。

この考え方を先ほどの「銀座の空き地」に当てはめてみよう。銀座の一等地という有益なビジネスができる場所を利潤追求的な行為であるかもしれないからと活用することをためらい、空き地のまま放置して社会貢献的な活用方法を見出す努力もしないとすれば、まさに利益と社会貢献が対立するものであるという謬見の一例とも言えないだろうか。

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最終更新:11/14(木) 10:27
ハフポスト日本版

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