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【特集】「来年、再来年が不安。安定がほしい」 宝塚市の“就職氷河期世代”採用試験...受験者が語る実情

11/14(木) 15:52配信

MBSニュース

今年9月から行われていた「就職氷河期世代」を対象とした兵庫県宝塚市の採用試験は11月13日、4人が合格したと発表されました。この試験をめぐっては、競争倍率が600倍となるなど氷河期世代の不安な思いが浮き彫りとなりました。今回受験したある男性を取材しました。

「“細い糸”でも飛びついて…」

今年9月、宝塚市はある特徴的な採用試験を行いました。その応募資格は、いわゆる「就職氷河期世代」であること。1993年から2005年までに大学や高校を卒業し、就職活動を行った人たちです。採用枠わずか3人程度に全国から1800人以上が応募し、その倍率は600倍を超えました。

「僕たちの世代を気にかけて実行してくれることに感謝を伝えてきました。就職が本当になかったので、チャンスがほしかったなと。」(受験者の男性)

そんな中、特別な思いでこの試験を受けた男性がいました。

「私は昭和49年(1974年)生まれで氷河期の走りなんですけど、これだけ多くの人が受験していて、みんなどうしようもなく安定というものがほしいんだなと、それだけですね。」(Aさん)

神戸市に住むAさん(45)は、今は製薬会社に勤めていますが、会社の先行きに不安を感じて今回受験したと言います。

「製薬会社というと安定したイメージがあるんですけど、いつ何時会社から『君はもう居場所がないのでやってもらう仕事がない』と言われる日が来るのを待っているのであれば、こういう細い糸でも飛びついてみないと仕方がなかったですね。」(Aさん)

試験から1週間後、Aさんに届いたのは不合格の知らせでした。記者は再び会いに行きました。

「これまで受けてきた面接の雰囲気と対比して厳しいなと思っていたので、蓋を開けてみたら案の定という感じですかね。落ちることに関してはかなり慣れてしまっていると言いますか…ショックを受けてふさぎ込むこともなくなりました。」(Aさん)

求人倍率は過去最悪の水準…バブル崩壊で氷河期に

Aさんが就職活動をしたのは1996年、ちょうどバブル経済が崩壊した後でした。当時の求人倍率は1%を切る過去最悪の水準で、大学生の就職内定率(1996年10月1日時点)は70%を割る「就職氷河期」真っ只中。この頃から派遣や契約社員など非正規雇用が増えた時代でした。

【1997年に行われたインタビュー】
「4月には決めたいという気が動転してしまって焦りも出てきます。」(就職活動中の女性)
「たくさんあるけど自分が思うようなところは少なくて、面接に進めたのはまだ1つだけ。」(就職活動中の女性)

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最終更新:11/23(土) 13:31
MBSニュース

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