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小野伸二がFC琉球に移籍した舞台裏とは? 移籍の当事者が見据える沖縄の未来

11/14(木) 17:21配信

REAL SPORTS

2019年8月、元日本代表、小野伸二がJ2・FC琉球に完全移籍することが発表された。39歳(当時)を迎えたとはいえ、日本サッカー界に一時代を築いた“天才”の動向は大きなニュースとして報じられたが、この移籍を実現させたのが、FC琉球の躍進を支える倉林啓士郎取締役会長の「沖縄をサッカー王国にしたい」という言葉だった。

当時のJリーグ最年少社長として辣腕を振るい、FC琉球、そして沖縄のサッカーシーンに大きな変化をもたらしている倉林会長に聞いた。

沖縄のサッカーに変化をもたらすような選手が欲しかった

――まずは、沖縄というか、日本中のサッカーファンを驚かせたニュース、小野伸二選手を獲得した理由について聞かせてください。

倉林:一つは戦力的な話ですよね。開幕から4連勝、スタートダッシュに成功したんですけど、選手の移籍もあって得点力が落ちてきていました。そこを補強すべく、ブラジル人、外国人を中心に選手を探していました。何人かは獲得できたんですけど、中盤の選手が足りない。そういうチーム事情の話が一つ。もう一つは、チームに入ることでチームの雰囲気を変えられる選手を探していました。去年の播戸竜二選手みたいな選手ですね。地元出身の上里(一将選手)、上原(慎也選手)など、経験値の高い選手が頑張ってくれていましたが、より若手を導いてくれるような経験のある選手が必要だと感じていました。

――そこで小野伸二選手の話が出てきたと?

倉林:代理人の秋山祐輔さんとは、10年来のお付き合いで、個人的に信頼関係もあったんです。小野伸二選手が獲得候補に挙がって、こちらとしては「もし可能性があるのならしっかり進めたい」と、7月のウィンドウでいろいろ話を詰めていました。一番、ネックだったのは、予算ですよね。うちも資金が潤沢というわけではないので、小野選手からすれば条件がかなり落ちてしまう可能性もある。でも、小野選手の方から「プレーする環境があるならやってみたい」という言葉をもらって。

――そこは相談できる、譲歩できるかもしれないと。

倉林:はい。譲歩できるとしてもさすがに程度があるので、そこはスポンサーの、(株式会社)セノンさん、GMOコイン(株式会社)さんにもかなりご協力いただいて。

――スポンサー企業も小野伸二が来るんだったら協力するという。

倉林:「小野伸二を取りたい、これが実現すればFC琉球は変われるし、沖縄サッカーも変わりますよ!」と言ったら、みんな二つ返事で受け入れてくれました。代理人の秋山さんと打ち合わせした翌日に、セノンの社長と会食をして、翌日にはGMOコインの社長と打ち合わせ、その3日でだいたい決まるスピード感で、これはマジで取るぞと。

――サッカー人の中ではスペシャルなのは当たり前ですけど、一般の人たちに名前と顔が知られているレベルの選手ってなかなかいないですもんね。小野伸二という圧倒的なネームバリュー、それは実感しているわけですよね。

倉林:そうですね。やっぱり、小野選手は特別だと思います。ただの元日本代表でもJリーガーでもなくて、トップレベルのサッカー選手。人間的にも優れていて、選手として来てもらうだけじゃなくて、クラブに対して大きなものをもたらしてくれる期待が非常に大きい。そこを共有できるので、スポンサーの説得もしやすかったですね。

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最終更新:11/15(金) 14:46
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